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新型コロナでミラノのスーパーにも異変? 全体像把握の難しさが招くパニック

安西洋之
安西洋之

 ソーシャルメディアで出回っている写真をよく見ると、ぼくが実際に足を運んだ店もあるが、その系列の店舗の別の地区にある店舗である写真が多い。

 つまり、ある地区の人たちが買い占めに走っているよりも、あるタイプの店で買い物をする客が焦って買っているようにみえる。人の心理として、他人の買いだめを目にすると「自分も買っておかなくては!」と思うものだが、そうした連鎖を引き起こす発火点となる人の率が多いのだろうか。

 例えば、欧州では公の場でマスクをつける習慣はないが(以前、イタリアでは犯罪防止策としてパブリックの場でのマスクの着用は法律で禁止されていると聞いたことがあるが、真偽のほどは確認していない)、この2~3日で僅かではあるが急にマスク姿の人が目立つとの変化がある。

 しかし、前述した買いだめ現象が目立つスーパーで、そうしたマスク姿が他のスーパーより多いとの印象もなかった。

 分かることが一つあるとすれば、買いだめする客が多いスーパーは、普段、それなりに手間をかけて食事の用意をする人たちが多そうだ。そして有機食品などにもある程度関心がある。といっていわゆる高級スーパーでもない。

 一方、品薄にならないスーパーは、どちらかといえば、冷凍食品、あるいはビールとハムで簡単に済ませてしまうと思われる客が多い。

 もちろん人は必要に応じて両方の店舗に行くが、他人の買い物かごはレジで見えてしまうので、あるレベルのタイプ分けは可視化されていると思う。 

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