ローカリゼーションマップ

ミラノに学ぶデザイン文化 日常生活の自由な選択を培う

安西洋之
安西洋之

 ミラノで活躍するデザイナーを中心としたデザイン文化、家具や雑貨のメーカーを率いる経営者のデザインへの理解を中心とした文化、これまでこれらについて語られることが多かった。ぼく自身も、そうだった。

 あえてミラノデザインウィークを上記とは別の側面からみるとすれば、イタリアの生活の質を知る機会との理解のされ方が普通だ。

 だから、ミラノデザインウィークを「日常生活において、生活する1人1人がさまざまに自分で選択肢をつくれ、それを自分で選べる自由がある」社会を醸成する実験の機会と考えると、自分自身の考察の不足や流布している情報が充分ではないことに気づくことになる。

 よって新たな知識を得るために、これまであまり縁のなかった人たちにコンタクトしている。主にコンセプトを考えることを生業とするか、得意とする人たちだ。まったく遠いところにいたわけではなく、近いところにいたのだが、縁がなかったのだ。共通の友人はたくさんいるが、直接は知らなかった人たちである。

 あの丘の先には、こんな風景があったのかと実感している。そうか、「丘の向こうに行くには越え方がある」と上手く勘が働くような雰囲気、これもデザイン文化の1つかもしれない。

安西洋之(あんざい・ひろゆき)
安西洋之(あんざい・ひろゆき) モバイルクルーズ株式会社代表取締役
De-Tales ltdデイレクター
ミラノと東京を拠点にビジネスプランナーとして活動。異文化理解とデザインを連携させたローカリゼーションマップ主宰。特に、2017年より「意味のイノベーション」のエヴァンゲリスト的活動を行い、ローカリゼーションと「意味のイノベーション」の結合を図っている。書籍に『「メイド・イン・イタリー」はなぜ強いのか?:世界を魅了する<意味>の戦略的デザイン』『イタリアで福島は』『世界の中小・ベンチャー企業は何を考えているのか?』『ヨーロッパの目 日本の目 文化のリアリティを読み解く』。共著に『デザインの次に来るもの』『「マルちゃん」はなぜメキシコの国民食になったのか?世界で売れる商品の異文化対応力』。監修にロベルト・ベルガンティ『突破するデザイン』。
Twitter:@anzaih
note:https://note.mu/anzaih
Instagram:@anzaih
ローカリゼーションマップとは?
異文化市場を短期間で理解すると共に、コンテクストの構築にも貢献するアプローチ。

ローカリゼーションマップ】はイタリア在住歴の長い安西洋之さんが提唱するローカリゼーションマップについて考察する連載コラムです。更新は原則金曜日(第2週は更新なし)。アーカイブはこちら。安西さんはSankeiBizで別のコラム【ミラノの創作系男子たち】も連載中です。

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