言葉の表現が荒くなると、当然ながら、日常生活における心持や行動も雑になる。第1波の時の規制は初めての経験で、文句を言える知識もなかったので、心地よくはないが行政の指示に従うしかないと腹を決めた人が多かっただろう。
しかし、8カ月が経過して、行政には対策ノウハウが蓄積しているはずだから、適切な処置で感染拡大は防げたはずではないかと人々は愚痴りたくなる。アジア圏の特定のある国々で実施しているようなシビアな行動管理とは別の方法を、欧州諸国は産み出せたのではないか、と。
兎にも角にも、やり場のない怒りをどう扱えばいいのか分からない人たちの言葉は荒れるのだ。自然災害にあった時、「人災」ではないかと、半ば諦めながらも行政を相手に問い詰めざるをえない気持ちに似ているかもしれない。
11月6日からイタリア全土で州の感染状況に応じて3つのレベルに分け、一番感染度合いが高い地域(ミラノも含む北部に多い)は、3月のロックダウンと比較するとやや緩い規制ながら、それなりに窮屈な生活を強いられることになった。
医療サービス側でピーク時への対応準備期間がどれだけ稼げるか、これが目下の関心事だ。
【ローカリゼーションマップ】はイタリア在住歴の長い安西洋之さんが提唱するローカリゼーションマップについて考察する連載コラムです。更新は原則金曜日(第2週は更新なし)。アーカイブはこちら。安西さんはSankeiBizで別のコラム【ミラノの創作系男子たち】も連載中です。