フリーランスの進路相談室

日本一発信する税理士に聞く フリーランスのセルフブランディング論

Workship MAGAZINE
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■「あいつは俺が育てた」とファンに言ってもらう

山中:自分の土俵や決まり手をみつけたら、次はそんな自分の存在を多くの方に知ってもらう「プロモーション」ですよね。その際に意識していることはありますか?

大河内:プロモーションの話でよく引き合いに出すのが、アイドルのことですね。山中さん、なんで「AKB48」はヒットしたと思います?

山中:なんだろう……総選挙や握手会の仕組みなどでファン参加型にしたから、ですか?

大河内:いいところをついてますね。僕は、ファンも一緒に夢を見ることができたからだと考えています。総選挙で一位をとるとか、ライブでセンターに立つとか、ファンがアイドルの夢に乗っかって一緒に走っていけるのが、いまの時代に合っているんですよ。

山中:大河内さんも、ファンに一緒に夢を見てもらえるように工夫してるんですか?

大河内:はい。僕には「税金を義務教育に」って夢があって。これは30年後ももしかしたら達成されてないかもしれない、壮大な夢です。だけど僕と一緒に歩めば、みんながお金に対して不安を抱えない世界を目指していけますよ、って打ち出し方をしてます。でも夢を見せるのは、ある種の賭けでもあるんですよ。

山中:賭けというのは?

大河内:夢を見せる以上、成長し続けないといけないからです。「あいつは俺が育てたんだよ」っていろんな人に言ってもらえるのが大事なんですけど、そのためにも自分がちゃんと成長している姿を見せないと、人は応援してくれないですから。

 僕は幸い、順調にTwitterやYouTubeのフォロワーが増え、本が売れ、テレビに出て……と成長してるので、「あいつは俺が育てた」っていろんな方に思っていただけてると思います。

山中:「あいつは俺が育てた」って、言われてみたいですね(笑)。

大河内:そのためには、やっぱりちゃんとTwitterやYouTubeで定期的に自分の現在地を発信して、「成長してる感」を出すことが欠かせないですよね。「フォロワー3万人達成しました」とか「書いた本の12刷が出ました」とか「今度テレビに出ます」とか、そういう成果をきちんと報告していくんです。

 そうしていると「いや、そんなに君の栄光を報告しなくていいよ」って人はフォローを外してくれる。それでいいんです。そういう方は僕が届けたい方ではなかったということなので。勇気を持ってバシバシ報告していくのが、ブランディングにはいいと思いますよ。

山中:みんなに応援される必要はないですよね。これまでは批判や、応援されなくなることを恐れて発信をためらっていましたけど、割り切りも大事だと思えてきました。

■コアなファンに特別感を与える

山中:ある程度プロモーションが成功してフォロワーが増えてきたら、次のステップはどうすればいいでしょう?

大河内:コアなファンに特別感を与えるのはすごく重要です。僕の場合、Twitterのフォロワー3万人、YouTubeのフォロワー5万人という一番広い枠がある。その枠の内側にコミュニティをつくって、そこでしか聞けない話や、SNSに載せないような話をしています。そうするとコアなファンが特別感を感じてくれて、より応援してくれるようになります。

山中:オンラインサロンなどは、まさに「コアなファンに特別感を与える」ためには有効ですよね。

大河内:そうですね。あと、コアなファンに特別感を与えるという意味では、YouTubeを有効活用するのがいいと思います。YouTubeのフォロワーは、それ以外のSNSと比べて「濃い」感じがするんですよ。YouTubeで僕を知ってくれて、Twitterの発言も見たいから僕を見るためにTwitterをはじめました、っていう人がかなりの数いる。

山中:それはうれしいですね。

大河内:YouTubeでは個人への応援の熱量が高い方が集まるのかもしれません。それこそ、YouTubeでファンがついている人のほうが、Twitterの投稿への反応も大きいので。そういう意味では、YouTubeで配信を頑張ってから、そのフォロワーをTwitterに誘導するって流れはオススメです。

 最近だったら、「キャリア・副業」とか「生き方」みたいなテーマでYouTubeで配信するのはいいですよ。多くの方々が興味あるテーマなので、フォロワーも増えやすいと思います。

 ちゃんと撮影して編集もする、となると大変ですが、今だったらスマホで撮影して配信もできますしね。僕はYouTubeでの配信はおすすめしたいです。

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