何事も実践ありき、との心構えのうえで突破法に夢中になるのではない。突破のためのロジックとその方法を自分で編み出そうとしないのだ。
実は子どもの視界が、親の眺めている視界とあまり変わらないところにある。
親が子どもの視界を拡張するにあまり役に立っていない。更にいえば、突破のロジックが分からない選択肢は選択肢ではない、と親が事前に規定してしまっている様子が透けてみえる。
だから、前述のように、これだけ何十年もの間に世の中の仕組みや考え方に変化があっても、思いのほか、狭い範囲で自分の人生をみている若い人が目につく。
よって、こうした若い人の相談にのるときは、相手の視界に入っていない選択肢の存在と、それらの突破のヒントをアドバイスするのが適当だと思っている。
今の若い世代は能力に優れ意欲もあり、想像してもいないようなことをする良い人材が多いと賞賛する声が多い。ぼくも、そういう人たちを実際に知っている。その一方で、いまいちのところで足踏みして、そのまま後退してしまう人たちもいる。
いつの時代でも同じような割合で、それらの2つのタイプがいるのだが、ちょっと歩く向きを変え背中を押すだけで前者の仲間に入れる人は多いのだ。
あまり「大声で叫ぶ」教育論なんかに夢中にならなくていいから、少しより丁寧に若い人たちに接して欲しいと願う。それだけで若い人は生きやすくなる。力を注ぐべきは若い人と社会のインターフェースの改善だろう。
【ローカリゼーションマップ】はイタリア在住歴の長い安西洋之さんが提唱するローカリゼーションマップについて考察する連載コラムです。更新は原則金曜日(第2週は更新なし)。アーカイブはこちら。安西さんはSankeiBizで別のコラム【ミラノの創作系男子たち】も連載中です。