現状は「ヘッドセット」を利用するというイメージだと思います。どんなに軽くなったとしても、ヘッドセットでは普及が厳しいと考えられていますので、「メガネ」が次の一手だと思います。フェイスブック社は実際に、9月にRay-Ban(レイバン)と共同開発したスマートグラス「Ray-Ban Stories」を発表しています。
グーグルグラスでもそうだったのですが、私のような普段メガネをかけない人間にはまだ少しハードルが高いかなとも思います。映画によく出てくる手首型で、目の前の空間にさまざまな映像が出てくるタイプが想像しうる一番シンプルな形かもしれません。指輪型のデバイスなども見かけます。
しかし、このように「○○が開発されたら使ってみたい」と思っていても、お金を持っている層を中心に何割かの人が例えばメガネの利用を始めたら、その形がとりあえずのスタンダードになるものです。ヘッドセットは不便かもしれませんが、街中でヘッドセットをつけている人が多数存在する未来はすぐそこにあるかもしれません。「スマホがちょっと面倒」と言っている人は世の中から取り残されるのと同様ですね。携帯電話の登場時も、使わない層からしたら異様に見えたはずです。
「Facebook国」の住民と「Google国」の住民のように、違うメタバース空間を主な活動拠点にする人々が存在する。そして、そのふたつの空間は海外旅行よりも簡単に往来できるようになる。それは、そんなに先のことではないでしょう。フェイスブック社に関する2つのニュースに触れて、プラットフォームへの参入は難しいかもしれないけれど、「そこで何ができるかを考え始める」には「早すぎる」という時期ではないのだと感じました。
【今日から使えるロジカルシンキング】は子供向けにロジカルシンキングのスキルを身につける講座やワークショップを開講する学習塾「ロジム」の塾長・苅野進さんがビジネスパーソンのみなさんにロジカルシンキングの基本を伝える連載です。アーカイブはこちら