【近ごろ都に流行るもの】「高卒新卒採用」(上)求人数激増、労働力不足で再び“金の卵”に (3/3ページ)

高校生を求める企業で満席だった採用セミナー=昨年12月、東京都港区
高校生を求める企業で満席だった採用セミナー=昨年12月、東京都港区【拡大】

  • 高校生を求める企業が集まった「JOBドラフト」の採用セミナー=昨年12月、東京都港区
  • 高卒2年目で採用担当に抜擢された中田紗耶加さん。パワーポイントを使って資料を作成する=東京都中央区のケーワンテック
  • 高卒2年目で採用担当に抜擢された中田紗耶加さん。パワーポイントを使って資料を作成する=東京都中央区のケーワンテック
  • 高卒2年目で採用担当に抜擢された中田紗耶加さん。パワーポイントを使って資料を作成する=東京都中央区のケーワンテック
  • 高卒2年目で採用担当に抜擢された中田紗耶加さん(左)。上司の後藤寛幸さんも温かく見守る=東京都中央区のケーワンテック
  • 高卒2年目で採用担当に抜擢された中田紗耶加さん(左)。上司の後藤寛幸さんも温かく見守る=東京都中央区のケーワンテック

 女性初の作業員として入社したが、2年目で採用部門に大抜擢(ばってき)。コミュニケーション力、国語力、パソコンが得意なことなどが評価され、高校回りのほか、大学生向けの説明会でも堂々と前に出て業務をアピールしている。

 「『彼女(中田さん)は高卒入社で、皆さんよりも年下です』と伝えると、『えっ!?』という反応が返ってくる。それくらいしっかりしています。仕事ぶりは誠実で、女性らしい細やかな気付きもありがたい」と上司の後藤寛幸課長(32)は太鼓判を押す。中田さんの活躍の甲斐あって、今春は大卒・高卒計8人(うち女性2人)と目標数の採用を達成した。

 中田さんは事務仕事と並行して、作業着で現場に出るのが大好きだという。「40階建てビルの屋上に初めて上がらせてもらったときの景色、感動は忘れられない。窓ガラスを拭いていると中で働いている人から手を振られたり、下で見上げている人から『スゴイね』と声をかけられたりして、メチャメチャ楽しい」

 典型的な男性社会だが残業は少なく、ぜひ女性にも挑戦してほしいという「就職先選びは、自分がその業務が好きで関心があるということが大切ですが、職場の良好な人間関係が大前提となる。会社見学で、社員の方々の雰囲気や社風が自分に合うかを良く見極めてほしい。私は結婚しても子供ができても、ここで働き続けたいです」

 目標は、早く管理職になって現場に女性チームを作り、そのリーダーになることだ。後藤課長は「大卒と比べても4年間の経験の差は大きい。この数年で課長になれるように必要な指導をしていきたい」と語る。同社では高卒社員の給与や待遇が不利にならないよう、制度改正を検討している。

 埼玉の実家を出て、1人暮らしも始めた中田さん。「苦手な(机上の)勉強を続けるよりも、早く自分でお金を稼いで自立したいと考えていました。高卒で就職した選択は間違っていなかったと思います」。また、笑顔が弾けた。