だったら、この自分が勝手に抱いている期待値を下げれば、定時に帰ることなど簡単なことだ。仕事が終わっているのであれば、18時になった瞬間に元気よく「皆様、今日もありがとうございます! お先に失礼しまーす!」と言って帰ってしまうのである。いや、本当に周囲の人はあなたが定時に帰ろうが帰るまいが気にしていない。
これを1カ月もやり続ければ、いつしかあなたは「定時に帰るヤツ」という評価を下される(レッテルを貼られる)ことになるだろう。そして、その空気を感じたところで、あなたは「定時に帰ることに背徳感を感じないでいい」という本来持つべき心の安寧を得られるのだ。
そして、こうした「定時に帰る男(女)」としての立場を得た後に重要なのが、残業をしている時に「こいつが残業しているってことは、本当に必死になるしかない状況なんだな」と周囲が思ってくれることである。
つまり、本来の意味の残業を「普段は定時男(女)」であるあなたが周囲に知らしめることにより、職場全体の無駄な配慮を除去する効果が生まれるのである。ただし、「あの人は仕事ができない人」というレッテル貼りはなんとしても避けなくてはならない。そのためには、必死に成果を出し続けるしかないだろう。
とにかく、この「早く帰ったら他の人が悪く思うのでは…」という疑心暗鬼は日本から捨て去らないか? 「特にやることがないんだったらさっさと帰る」をこれからの我々は遂行しようではないか。
【ビジネストラブル撃退道】は中川淳一郎さんが、職場の人間関係や取引先、出張時などあらゆるビジネスシーンで想定される様々なトラブルの正しい解決法を、ときにユーモアを交えながら伝授するコラムです。更新は原則第4水曜日。