「父は公務員をする傍ら、冒険家でもありました。日本のみならずベーリング海を渡る挑戦をするほどでした。子供心に父親はカッコいい存在でした。生活はしっかり整えたうえで他の人がやらないことを背中で示してくれていたのです」
やがてその子は大学に入ります。
「2000年の時でした。時はインターネットバブル。ヤフーBBを手掛けている会社がソフトバンクと知り、孫正義さん(会長兼社長)のプレゼンをPCで見たのです。スケールの大きさと様々な事業に挑戦する姿に衝撃を受けました」
お父さんの姿と孫さんの姿がオーバーラップしました。
「人がやらない未踏のことに挑戦していきたいと思いました。ひとつ目はインターネット、特にモバイル領域でいこうと。なぜならモバイル端末は当時使われていたPCが手のひらに乗ることになると理解していたからです。この領域で仕事を行うことは最先端になれますから。そして父のようにやがてはグローバルで勝負をしたいと思いました」
池さんはまずじっくりとモバイル事業を検討していきます。
「事業領域は決まりましたが自分が打ち込むサービスは決めていないわけです。そこで方針はひとつ。出来るだけ多ジャンルの会社のモバイル向けサイト制作を受託で行うということでした。とにかくたくさんの事業をインプットして自分が深堀りすべきサービスを決めていこうと思ったのです」
池さん自身は言いませんでしたが、私はこれもお父さん譲りだなと思いました。しっかりと地盤を固めながら、本来自分がやりたいことを戦略的に手掛けているということなのです。