ユニクロではマクドナルドと同等のマニュアルがありました。マニュアルを徹底し、問題点があればきちんと指摘し改善するように指導を行いますが、この部分がユニクロでは徹底されていました。
両社とも、店舗が多いだけではなく変化のスピードも速いので、毎週新しい情報を各店舗まで浸透させなければなりません。
つまり、徹底力が弱ければそれだけ差が生じ、大きな課題となります。
そして情報を反映させていくには、個々のスタッフの高い能力が必要です。
よく、有名な企業だから最初から優秀な人財が集まるのでは、と思われますが、全ての人が最初から優秀だったのか、といわれるとそうではありません。
それでも、会社に貢献できる人財を育てる仕組みがあったので、エリアマネジャーや店長、アルバイトという各層に優秀な人物を配属でき、徹底することができていたのだと思います。
その結果、お客様に対して安定した価値を提供することができ、利益につながっていくのです。
育成には「仕組みと愛情と忍耐」が必要です。
これまでの連載で述べた内容は、どれも当たり前だといわれる事ばかりだと思います。
ただ、人財育成というものは「当たり前のことを、どれだけ忍耐強く行っていけるか」がカギだと思います。
人を成長させ、企業の発展とともに個々の未来を輝かせるためには、素質に関係なく企業にふさわしい人間に育てていかなければなりません。
東京五輪を機に日本への期待はますます高まる
日本のサービス業で働く方たちのレベルの高さは世界トップレベルであり、平均点の高さは圧倒的です。
また、2020年に控える東京オリンピックで訪日外国人が増え、その期待はますます高まっていくことでしょう。