働き方ラボ

10連休後の「五月病」対策、小さな変化を見逃すな 「充実した私」も注意 (4/4ページ)

常見陽平
常見陽平

 自分の、さらには職場の同僚や部下(いや、上司さえも)含め、五月病の対策には、このような小さな変化に気づくべきである。何か変化が起こっていないか?

小さな成功を認識してみよう

 春を迎え、新しい環境になり、戸惑っている人もいることだろう。特に異動を経験した人や、昇進・昇格した人はそうだろう。新しい業務や難易度の高いミッションをこなせず、気分が落ちる人もいるかもしれない。

 そんなとき、おすすめするのは小さな成功を発見するということである。大成功には至らなくても、小成功くらいはしていないだろうか。

 いきなり新しいこと、難易度が高いことを完璧にこなすことは無理である。ただ、自分の強みを活かして、何か他の人ができないことを成し遂げた体験、成長を感じたことはないだろうか。

 このような小さな成功体験は励みになるものである。いきなりは成功しなくても、小さな成果を喜びたい。テンパっていて気づかないかもしれないが、周りの人も心配しているし、応援しているものである。

 というわけで、小さな変化に気づくことこそ、五月病対策なのだ。所詮、仕事である。悩み過ぎずに前に進もう。

【働き方ラボ】は働き方評論家の常見陽平さんが「仕事・キャリア」をテーマに、上昇志向のビジネスパーソンが今の時代を生き抜くために必要な知識やテクニックを紹介する連載コラムです。更新は原則隔週木曜日。アーカイブはこちらから

常見陽平(つねみ・ようへい)
常見陽平(つねみ・ようへい) 千葉商科大学国際教養学部専任講師
働き方評論家 いしかわUIターン応援団長
北海道札幌市出身。一橋大学商学部卒業。一橋大学大学院社会学研究科修士課程修了。リクルート、バンダイ、クオリティ・オブ・ライフ、フリーランス活動を経て2015年4月より千葉商科大学国際教養学部専任講師。専攻は労働社会学。働き方をテーマに執筆、講演に没頭中。主な著書に『なぜ、残業はなくならないのか』(祥伝社)『僕たちはガンダムのジムである』(日本経済新聞出版社)『「就活」と日本社会』(NHK出版)『「意識高い系」という病』(ベストセラーズ)など。

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