例えば上司が総論は強く人情肌だがロジカルな企画をまとめたり緻密な資料作成が苦手で、あなたがそれが得意なら、「僕がやっておきました。これでどうですか?」とフォローしてあげるタッグを組む。あるいは逆に上司は非常に戦略的論理肌だが、部下たちを個別にコミュニケーションケアするのが苦手で、あなたが部下や後輩たちの気持ちに寄り添うのが得意であれば、マインド的なフォローで常時サポートする。
これであなたの上司評価が5割増しとなること、出世に関して上司が積極的に推薦して引き上げてくれることは間違いなしです!
顧客・市場に対して「業界の非常識」で勝負!
次に二つ目、「顧客・市場」においての〈対比誤差〉の使い方です。
これは一つ目の「社内」のケースでの上司・同僚を、社外においてみればすぐご理解いただけますね。基本的には「競合がやらない“喜ばれポイント”・“サプライズポイント”を突く」ということになります。
同業が提供していない、自社が提供できるサービスなどには、何があるでしょうか?
最近フィットネスジムが非常に多くオープンしていますが、一般的なジムだとどうしても「入会金無料」「月会費、今なら***円」など、ディスカウント(コスト競争)の消耗戦になってしまっているように見えます。
一方でそんな中、「美尻専門」「クロスフィット専門」「15分でOK」など、カスタマーの特化したニーズ(「綺麗なお尻になりたい」「代謝を上げたい」「短い時間で良いなら」)にピンポイントで対応したものが人気です。これを対比誤差として例示すると運営者の方々から怒られそうではありますが、もちろん効果ゼロではないながらも、本当は訴求しているほど特化して鍛えられたりするものではないので、ある面、人間の知覚や認知を巧く突いていると思います。
「顧客・市場」についてはもう一つ、そもそも御社の業界の(ネガティブな)常識、何かありませんか? 例えば、値引きは一切しない慣習がある、顧客先には基本的に訪問しない、あるいは逆にむやみやたらに飛び込み営業する、などなど。
それが顧客にとって、「なんだかなぁ」と思われていることは非常に多いですよね。それを御社が逆転させれば、まさに御社の業界内での〈対比誤差〉で、あなたと御社のイメージが倍、アップすることは確実です。ぜひ探してみてください!
今回の社長を目指す法則・方程式:
対比誤差