一方、ITジャーナリストの高橋暁子氏は「炎上行為だけで稼げるほど甘くない」と指摘する。動画の広告収入は閲覧者数に比例するが、一般的には1再生数につき、0.05~0.1円だという。ユーチューバー人口増により、単価は下げられ続けており、「収益化はどんどん難しくなっている」と話す。安定した収入を得るためには、事務所や企業とタイアップすることが近道だが、「炎上行為を繰り返すユーチューバーに仕事を頼む危険は犯さないだろう」(高橋氏)。
ユーチューブを運営するグーグル社が単価やルール変更を行い「グーグルに生殺与奪を握られている」リスクもあって、「(飽和状態の)今からヒカキン氏のように成功するのは厳しい。ユーチューブだけでなく、別の新興動画サイトなどに活躍の場を探す方が賢いのでは」と“忠告”する。
小学生向けユーチューバー教室
「保護者が恐れるのは、何も知らない子供たちが勝手に動画を撮影し、全世界に公開し、トラブルになること。習い事としてのユーチューバー教室があってもいいはず」と話すのは、教育事業を手掛けるFULMA(フルマ)の広報担当者、中條武さん(28)。日本で初めての「ユーチューバーになる」ことを題材にした小学生教育プログラム「YouTuber Academy」を運営している。