働き方

デキる人は“20字以内” 「エレベーターで一言」に超役立つ説明法 (3/4ページ)

 解釈の余地がないほどに言葉を絞る

 特に日本語では、この「20字に削ぎ落とす」ことは大事です。

 日本人は礼儀を重んじて婉曲的な表現を好むこと、そして敬語なども使われることから、日本語は実際に伝えるメッセージそのもの「以外」の余計な描写などが多くなりがちな言語です。

 そして婉曲的表現で、相手に察してもらう文化だと、相手に解釈の余地を与えることになり、それが誤解だったり、伝わらなかったりすることの大きな原因となります。よく知った間柄なら「あうんの呼吸」で伝わるでしょうが、相手が初対面だったり、共通の価値観を持っているかわからなかったりすると、相手の解釈の振れ幅が大きくなってしまいます。

 「例の感じで、よろしく」というのは同じチーム内なら通じるでしょうが、チーム外の人には伝わりません。ツーカーの仲でない相手に伝えるためには、解釈の余地がなく、まっすぐ意味が伝わる必要があります。

 それにはワンビッグメッセージをとことん絞ること。20字にワンビッグメッセージを絞ることで、本当に必要な言葉だけが残り、周辺情報は削ぎ落とさざるを得なくなります。20字に削ぎ落とすことで、より解釈の余地を減らし、直球で伝わるようになるのです。

 もちろん、厳密に20字でなくても1字か2字余るぶんにはかまいませんが、もし30字や40字になってしまったら、長すぎて情報を詰め込みすぎなのです。「20字」を規準として考え、いらないものを削ぎ落としていくと、本当に伝えるべき大切なことだけが残るはずです。

 同じ内容でも聞き手によってメッセージを変える

 私がコンサルした食品機材メーカーM社も、あれもこれもアピールしようとしてしまったために、主要商品のインパクトが薄れてしまった営業プレゼンを行っていました。そこでメッセージを削ぎ落とし、取引先や卸会社の聞き手に対しては、ワンビッグメッセージを、こう打ち出しました。

 「機材から食品まで大豆専門のよろず屋です」(19字)

 一方、一般の消費者の方たちや、その場で製品を売りたいプレゼンの時には、こちらのワンビッグメッセージに絞りました。

 「老舗豆腐屋の味を店でも家でも10分間で」(18字)

 聞き手に合わせたワンビッグメッセージに合った、一貫したセールス活動や資料作り、展示ディスプレイを手がけていったことで、M社は着実に売上を伸ばしていき、海外にもどんどん進出していくようになりました。

 「20字にワンビッグメッセージを絞る」ことで、聞き手に明確に伝わり、ブレないプレゼンやセールス、あるいは就活における自己アピールを作ることができるのです。

 もしメッセージが曖昧であれば、聞き手は漠然となにを聞いたかわからないまま終わってしまいます。ついあれもこれもいれたいと欲張って、メッセージが複数になってしまったら、聞き手は混乱してしまいます。

 なにが一番伝えたいことなのかを考えぬき、そのたったひとつのメッセージが聞き手に伝わるために必要な情報だけを探し当て、余計な情報はすべて削ぎ落とす。プレゼンとスピーチづくりはまさに情報の整理術であり、いかに最重要な情報のみへと整理するかにかかっています。

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