例えば「書類はデジタル化すべきだ」で考えてみる
オフィスのペーパーレス化が叫ばれて久しいですが、会議資料などを紙で共有する会社も少なくないでしょう。年配の社員の要望で、若手社員が会議のたびに大量の資料をプリントアウトし、ホチキスで閉じる―。ITリテラシーの高い20~30代社員の中には、この一連の作業に非効率性を感じている人も多いはずです。
会議の開始時間が迫っているのに、プリンターの調子が悪かったりトナー切れが起きた時には、「紙で配布しようとするからこうなるんだ! 紙での共有をやめればいいじゃないか!」と、ついデジタルデバイスを思ったように扱えない年配社員への怒りがわいてくるかもしれませんね。
こうして職場で感情的になる前に「書類はデジタル化するべきだ」という自分の主張について、さきほどご紹介した「ひとりディベートの流れ」に沿って賛成側と反対側の立場で考えてみましょう。PCやスマホのメモ機能などを使って書き出してみるとより効果的です。
「書類はデジタル化するべきだ」
1. 賛成側に立って自分の主張を組み立てる
- ・保管場所が節約できる
- ・紙劣化の心配がなくなる
- ・タグ付けで検索が楽
- ・他部署とも共有が簡単
2. 反対側からの反論を予測して対策を準備する
- ・感情的に紙のほうがよい
- →感情を肯定しつつメリットデメリットを伝える
- ・データ消失などの不安
- →バックアップの説明
- ・新しいシステムに移行する心理的負担感
- →簡単さの強調、マニュアル整備
- ・変える必要性を感じない
- →紙保管のデメリット
3.反対側に立って主張を組み立てる
- ・紙だからこそのメリット
- ・法的保管義務、紙保存の原則
- ・読みやすさ、見やすさ
- ・デジタルと紙 クリエイティブに与える影響
4. 賛成側からの反論を予測して対策を準備
- ・デジタルのメリット
- →デジタルデバイドにどう対処するのか
- ・デジタル保存について
- →バックアップの一つとしての紙保存
- ・必要なものはプリントアウトすればよい
- →手間、経費
- ・デジタルでの書き込みや描画について
- →誰もができるのか
こうすると、書類をデジタル化した場合、年配社員がどんなストレスを抱えるかも見えてくるでしょう。何を不安に感じていて、どこまで譲歩してもらえそうか、ということも浮かびあがってきます。