元受付嬢CEOの視線

部下には敬語かタメ口か 従業員との信頼関係、どう築く? (1/3ページ)

橋本真里子
橋本真里子

 「橋本さんはさ、社員全員に対して敬語なの?」

 とある会食で、会食相手のおひとりから尋ねられました。会食に同席していた弊社の従業員に、私が敬語で話しかけていたことが気になったようです。

 質問された私は自問自答しつつも、「いや、全員に敬語ではないですね…」と答えました。すると、「どうして敬語と敬語じゃない人がいるの?」とさらに質問が返ってきました。私が明確な答えを伝えることができないでいると、「従業員には全員タメ口の方がいいよ」と勧められました。

 「んー。そうなんですかねー…」

 私が少し考えてしまっているうちに、話題は移っていました。

 それ以来、私は悩んでいます。従業員(部下)に対して、敬語がいいのか、それともタメ口がいいのか…。私は何を基準に「敬語」と「タメ口(タメ語)」を使い分けていたのだろうかとも考えるようになりました。

 みなさんはいかがでしょうか。部下に対して、敬語か否かなど、言葉使いを統一していますか? もし、対応を変えているのであれば何を基準にしていますか?

「タメ口」という表現は正しいのか

 この疑問について考える際、私はまず従業員(部下)の立場になった時にどう感じるかを考えました。

 そこで最初に思ったことは、上司が「自分にはタメ口だけど、他の人には敬語」だった場合、自分と他の人は何が違うんだろうと疑問に思うかもしれないということです。同時に、「自分は上司に親近感を持ってもらっているのかな」とポジティブに思ったり、「距離を置かれているのかな」とネガティブに思ったりもするでしょう。

 一方、経営者としての立場で考えると以下のような考えが生まれました。

 「経営者なんだから、敬語じゃなくタメ口で統一したほうが従業員は立場をわきまえやすくなるのか!?」

 「いや、経営者だからと言ってタメ口にしてしまうと敬意がないような印象を持たれてしまうのでは!?」

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