キャリア

一流のリーダーは「で、どうしますか?」と聞く 鍵は「自己決定感」 (1/3ページ)

 部下のやる気を引き出すには、どうすればいいのか。リーダー研修の講師を多く務める伊庭正康氏は、「責任感のある上司ほど、細かく指示を出しすぎる。重要なのは、部下の自己決定感を引き出すことだ」という。そのやり方とは――。※本稿は、伊庭正康『できるリーダーは、「これ」しかやらない』(PHP研究所)の一部を再構成したものです。

 部下の主体性を引き出す鍵は「自己決定感」

 部下から質問を受けた時、すぐに答えを言ってあげたくなりませんか?

 でも、答えを先に言うのは、得策ではありません。

 自主性を促すなら、「自分が、考えて決めた」といった感覚が極めて重要だからです。この感覚を「自己決定感」と言います。「内発的動機づけ」研究の第一人者であるロチェスター大学のエドワード・デシ教授らにより提唱されました。

 下の図をご覧ください。自己決定感にも段階があるのですが、「内発」「統合」「同一化」といった“自分で決める”という感覚を持ってもらうことが、主体性を引き出す上では重要。つまり、細かくアレコレと指示をする上司より、考えさせてくれる上司のほうが部下は主体性を発揮することが、学問的にも証明されているのです。

 この自己決定感の有無は、「失敗した時」に違いが出ると言います。

 うまくいかなかった場合、自己決定感があると、なぜうまくいかなかったのか、どうすればうまくいくのか、といったように“改善”に結びつくのですが、自己決定感がないと、「難しかった」「面白くない」といった負の感情だけが残るのです。

 「マイクロマネジメント」がチャレンジ精神を奪う

 マイクロマネジメントという言葉をご存知でしょうか。細かく部下に指示をしすぎてしまう状態のことを言います。

 「わかっていると思うけど、翌朝までに、この箇所に記入をしておいてね

 「企画書ができたら、事前に見せてね。間違いがあったらいけないからね

 「お礼の手紙は、すぐにださなきゃダメだよ

 上の太字部分をご覧ください。

 「できていないとダメだからね」と言っているわけですから、やさしそうな表現であっても、言われたほうはかなり窮屈に感じてしまいます。窮屈なことを好む人は、そうそういないでしょう。

 だから、自分で考えることが好きな人や、自由さを求める人ほど、マイクロマネジメントをされると、会社を辞めたくなります。言うなれば、過干渉の親の元を飛び出したくなる子供と一緒と考えるといいかもしれません。

 でも、部下が一人前でない場合もあります。だから、気になるわけです。では、どうすればよいのでしょう。

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