社長を目指す方程式

逆説的に部下をやる気にさせてしまう“ヤバい”行動経済学 (2/4ページ)

井上和幸
井上和幸

 人は他人に言われたことをやったり与えられたものを使わされるよりも、自分が考えたり企画したこと、自分で作成したものに愛着ややりがいを感じます。デューク大学で教鞭をとる心理学・行動経済学のダン・アリエリー教授は、出来上がった家具より自分で苦労して組み立てた家具には愛着が湧き、値段以上の価値を感じてしまう現象を「イケア効果」と名付けました。

 上から言われたことになかなか従ってくれない部下には、「イケア効果」を狙って自分で仕事を組み立てさせることで巻き込みを狙ってみましょう。

 「ツァイガルニク効果」で、もっと仕事をさせてください!

 働き方改革で残業規制もこれまで以上に重要となっています。皆さんの職場でも、上司のあなたへの部下の残業管理司令は厳格なものになっているのではないでしょうか。大手企業にお勤めの読者の皆さんは部下の残業時間の多さが上司であるあなたのマイナス考課に直接反映されるように人事評価が改編されたりしている方もいらっしゃると思います。

 仕事量は増え続けていて、業務時間は減らせって、会社も無茶ばかり言うよなぁ…。そうぼやいている方も多いでしょう。

ここはひとつ、これを逆手に取るメンバーマネジメント法を手にしておきませんか?

 あなたのチームで、一定以上仕事に乗っている部下に対して非常に効果的な心理学アプローチがあります。

 それは、まさにいま乗っている部下に対して、「おい、もうそこまででやめて、今日は帰れ」と、あえて上司のあなたのほうから先に、仕事を中断させるのです。「えー、いまいいところなので、もう一踏ん張りやってから帰ります」と部下。「ダメダメ、今月の残業時間、月初でなくなってしまうのは課としてまずいんだ。さあ、終わり終わり!帰った、帰った」。不承不承、部下はデスクを片付けオフィスを出るでしょう。

 これは、自分がやりたいことを中断されると、より意欲が高まる「ツァイガルニク効果」を狙ったものです。

今回の社長を目指す法則・方程式:

「イケア効果」「ツァイガルニク効果」「サンクコスト効果」「現状維持バイアス」「保有効果」

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