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「我々はビジネスが下手」 イタリア人の決まり文句の裏にある自信とは (2/3ページ)

安西洋之
安西洋之

 そう言いながら、こうも言う。

 「イタリアとフランスは似たところも多いから、近親憎悪的な感情もある。ドイツに対しては、『もう違う輩!』と思っているから、尊敬するか、避けるかどっちしかない」

 なかなか微妙な位置関係だ。

 そこで、ぼくは次のようなことを話す。日本の人に、あんまり自分たちはビジネスが下手だと言わないほうがいいと思うよ、と。君たちが「あるレベルまで」といっているそのレベルにどう到達するか、日本の中堅・中小企業は苦労しているのだから、とりあえずのモデルは君たちであって、フランスじゃない。

 「そうか、そうなのか。確かに日本の企業はビジネス上手くないかも。でもね、イタリアの人間は悲嘆するのが癖になっているのだ。だから、悲嘆をやめるのは難しい」

 日本の人も自虐的な性格だとの自覚がある。もういつ日本が沈んでもおかしくないと深刻な表情をする。

 どこがイタリアの人が違うかといえば、本当に深刻だと思えば、さっさと国外で仕事をする。

 どれだけのエビデンスがあるか知らないが、「欧州の医学論文で上位グループはイタリア人の研究者のものが一番多い。だが、彼らの所属組織をみると、イタリア国外の大学や研究機関である」という話を聞く。

 そして、もう1つの違いは、散々と自国のビジネスに悲嘆しておいて、その場でころりと表情を変えて、イタリア文化の素晴らしさを滔々と語り始める。

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