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ネスレが欧州で抹茶キットカット発売 戦略から見て取れる「日本らしさ」 (2/4ページ)

 「Have a ZEN break」をキャッチコピーに据えたなんとも癒される1分間のTVCMも継続的に放映中。細かいことを言えば、だいぶ中国っぽい気もするが(動画参照)、まあ目をつぶろう。

 プレスリリースでは、「日本では現在までに350種類の味のキットカットが誕生し、友人同士贈りあったり、お土産として買って帰る習慣があります。抹茶とはフォーマルなセレモニーに使用される粉状の緑茶のことですが、私たちが使用する原料の緑茶は全て日本と中国で生産された本物の緑茶です」と発表。

 ネスレ菓子部門グローバルヘッドであるアレクサンダー・フォン・マイヨット氏他は、「キットカットは1935年に英国で誕生してから世界中に広まりましたが、日本はその革新的な味の組み合わせと独創的な限定フレーバーの数々により、たった20年でキットカットを次の次元に押し上げました。今年、日本を最も象徴するフレーバーをヨーロッパにご紹介できることを光栄に思います」と述べた。

 そして、発売にあたってオランダ支社が行ったパフォーマンスが非常に印象的だった。販売元が大企業でもあるし、タダが大好きなオランダ人相手のビジネスにおいて、新製品をアピールするには街頭での派手なサンプリングというのが通常のセオリーだろう。しかしそれは、ミステリアスな国・日本のイメージを纏う期待の新製品にはそぐわなかったのかもしれない。

 ネスレは2月に行われた先行プレスリリースで、アムステルダムの決して大きくないレストランにリテール関係者、有名ブロガーなど少数の関係者をプレミア招待。抹茶の魅力に取りつかれ、オランダで唯一、京都・宇治から取り寄せた本格的な抹茶を提供する抹茶専門店「Mr. & Mrs. Tea」を経営する活動家のご夫婦による茶会で始まる、落ち着いた雰囲気の集いを開いたのだ。

 実際、招待されたブロガーたちは翌日こぞって「静謐な秘密の集会で味わった抹茶味のキットカットは、経験したことのないとても特別な味がした。みなさんもぜひお試しを」と書き立てた。

 発売時の一連の流れはこのようにイメージ先行の印象が強かったが、馴染みのない味なだけに受け入れられるのか、試してみる人はいても定着するのか…とハラハラしながら見守っていた。

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