5時から作家塾

ネスレが欧州で抹茶キットカット発売 戦略から見て取れる「日本らしさ」 (3/4ページ)

 現在までネットの声は激しく賛否両論。「やっと欧州にも! これすっごく美味しいのよ!!」という声から、「食べてみたけど激マズだった!」という声まで幅広い。しかし好意的な声が半分以上を占めており、筆者の住む田舎の街の大型スーパーでもまずはお試し風の個包装パックがレジ横に置かれ、半年以上が経過した今は3枚入りのマルチパックも通常の棚に当然のように定着している。

 広報に突撃、そして撃沈の筆者

 9000km離れた現地で祖国の味が話題になっていることを知った筆者は、これは本社に話を聞かねばと意気込んだ。SNSで問い合わせ、自己紹介の後に「質問があるのですが」と言ってみたら「どうぞどうぞ」とのことだったので、質問リストを送ってみた。「どのような経緯で抹茶味の発売に至ったのでしょう? プレスリリースに『日本の抹茶キットカットと同じではない』とありますが、具体的にはオランダの市場のためにどこをどう変えたのですか? 素敵なCM動画ですが、どのような狙いがあるのでしょうか?」などなど。

 帰ってきた返事は「申し訳ありませんがほとんど社外秘でお答えできません。」とのことだった。ガクッ。が、追って「最初のご質問だけ。わが社のキットカットは人気商品ですが、ファンの『違う味も試してみたい』との声も根強く、最も要望の多かった抹茶味に白羽の矢が立ちました」とちょっとだけヒントをもらえた。よし、違いは自分で確かめてやろう。

 さて実食。違いは?

 義父母が日本人の友人に頂いて大事に持っていた日本版抹茶味キットカットと、スーパーで買ってきた欧州版のキットカット(製造工場はドイツ・ハンブルク)を比べてみる。価格は日本版がネスレ公式通販で11.3g×13枚=146.9gで324円、欧州版が41.5g×3枚=124.5gで購入時2.56ユーロ(≒302円)。ヨーロッパ版のほうがグラム当たり1割程度割高か。小分けにも便利なお上品なミニサイズがたくさん入っている日本版と、ずっしり重たい手のひらサイズが3枚入っている欧州版。中身を出してみると両者とも同じような緑色で、手触りにも変わりはない。では、食べて味の違いを暴きましょう。

 ………

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 ……よくわからない……

 ブロガーたちが大騒ぎしていた「クリーミーなホワイトチョコと抹茶の芳香のハーモニー」はどちらも同じ、間違いのない味(むしろ『どうして茶色いミルクチョコに抹茶を混ぜなかったのか?』という疑問を呈していたオランダ人ブロガーには、私のほうが色々訊きたい)。

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