ミラノの創作系男子たち

異郷でスタートアップを支援 「アナリストでなくクリエイターと自覚」 (2/3ページ)

安西洋之
安西洋之

 冒頭に書いたように、サーシャはスタートアップのエコシステムを作ろうとしている。そのためにはクリエイティブな文化土壌を用意していかないといけないと考えた。

 言うまでもなく、ミラノにクリエイティブな文化土壌はある。しかしながら、株式上場を目指すようなスタートアップが増えるように、その種の文化土壌が適用されているかといえば、そうではないと彼は考えているに違いない。

 イタリアはコミュニティ同士を融合させようとの意欲が低い。ある程度クローズドなそれぞれのコミュニティで、満足度の高い質を目指そうとするのだ。そう彼はみている。 

 そこに経済学を勉強し、金融機関で仕事をしてきた人間が、クリエイターの話を聞くコミュニティを自らの土俵に引っ張ってこようとしている。そうして人とのリアルな関係から新しいコンセプトなりを構築していきたいのだ。

 彼がクリエイターとして心がけていることは何か、聞いてみた。

 「人の話をよく聞くこと。耳を傾け、他人のロジックを知ることだ。それから歩くのも大切だ。歩くと考えの展開が早くなる」

 「そして歩きながら違った人々を観察し考える。このあたりは外国人も多く歩いているから、その意味でもいい」

 「そこで自宅に帰るにオフィスから数分のところにある地下鉄の駅ではなく、3つ先の駅まで歩く」

 「また、1人だけでなく、人と歩きながら対話をすると、よく理解ができる。そうやってクリエイティブなアイデアが展開できる」

 歩くのをジョギングで代用しないのか?

 「8キロから10キロのジョギングを週2回はする。あくまでも体形を保つためで、考えるためではない」と手で腹をさすりながらコメント。

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