働き方

譲れない時こそ「お詫び」をメールにすべき理由 ケンカしていい場面なのか考えてみる (2/2ページ)

 まずは相手に理解を示す

 仮に相手に譲歩してほしいことがある場合も、まずこちらの誠意を示します。自分の落ち度は反省して詫び、相手の意見の正しいところは認めて、どうしても譲歩してほしいことはていねいにお願いするという話の進め方が必要になります。

 たとえば、文例(14)のような書き方です。

 シチュエーションはこうです。あなたは相手方に支払う報酬の額を提示しましたが、相手から強い不快感の表明がありました。どうしても相手に了承してもらいたいと考えたあなたは、次のようなメールを送りました。

 文中の、「お詫びかたがた」とは、「お詫びを兼ねて」という意味です。「かたがた」は「お礼かたがた」「ご挨拶かたがた」などとつかわれ、便利な表現です。

 さて、この文例では、相手が提示された報酬額を受け入れられない理由を説明していることに対して、全面的にその内容の正しさを認め、自分が無知であったことを最初に詫びています。

 なんとか相手に気を取り直してもらい、改めてお願いするというスタンスです。まず、相手側の言い分に理解を示すというプロセスは非常に重要です。

 たとえば、こんな言い回しも参考になると思います。

 ご指摘のとおりです。こちらの認識不足でご不快な思いをさせてしまい、心よりお詫び申し上げます。企画書を作り直しますので、再度ご検討いただくことは可能でしょうか。

 生半可な知識でわかったようなことを書いてしまい、お恥ずかしい限りです。失礼をお赦しください。ご指摘の点について、少しお時間をいただき検討したいと思います。

 このように相手を立てることにしたとしても、どうしても相手に了解してほしいことがある場合には、

 ご指摘に従い、計画を変更したいと思いますが、一点だけご検討いただきたい点がございます。

 などのように書く方法もあります。まずは相手の言い分に従うという姿勢を示すことで、こちらの意見を聞いてもらいやすくなる場合が少なくありません。

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 中川路 亜紀(なかかわじ・あき)

 コミュニケーション・ファクトリー代表

 1956年神戸生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後、出版社勤務を経て、1998年にコミュニケーション・ファクトリーを設立。ビジネス文書、メールなどビジネスコミュニケーション関連の企画・著述・講演活動を行っている。著書に、『気のきいたモノの言い方ができる本』『気のきいた短いメールが書ける本』『気のきいた手紙が書ける本』(すべてダイヤモンド社)、『ビジネスメール即効お役立ち表現』(集英社)などがある。

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 (コミュニケーション・ファクトリー代表 中川路 亜紀)(PRESIDENT Online)

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