「BEAMSは、まだセレクトショップという言葉もなかった時代からセレクトショップというお店作りに取り組み、当初より我々は十カ店で良いと考えてきました。ただ今の時代はeコマースの時代ですし、街も大きくなり商業施設も増え、お店が五万とある時代です。『店持ち小売り』というだけではとてもやってはいけません。今回のお店(ビームス ジャパン 渋谷)を立ち上げた理由も、我々は単純にモノを売って商売するというだけでなく、店というステージをもった企画集団になりたいという考えからです。実際に地方の企業や職人さん、各地の行政、海外からもBEAMSと組んでただモノを作るだけでなく、何かコトを起こせないかとコラボレーションが様々動きだすようになってきています。そういう意味ではお店がステージのような位置づけになってきています。そんな新しい時代のお店のあり方というものを提案していきたいと考えています」
「匠からオタクまで」ミックスして提供
--BEAMSブランドを訴求する上で特に重視されているタッチポイント(顧客接点)として、お店のスタッフをあげられていますね
「BEAMSには、色々なジャンルの趣味を持ったスタッフが集まっています。例えばアウトドアとか伝統工芸、オタク文化に詳しいスタッフなど色々います。BEAMS JAPANのコンセプトは『匠からオタクまで』。日本の伝統工芸を扱っているところであれば百貨店や美術館がありますが、一方でオタク文化を扱うのは秋葉原や中野ブロードウェイなど。でもその両方をミックスして提供できるのはBEAMSしかないのではないかと思っています。そして、自分たちが生活で使って本当に良いと思うモノをお客様に薦めているリアリティーも大事だとこだわっています」
日本の良いモノを海外に発信
--今回特にこの渋谷店で展開する「BEAMS JAPAN」業態のねらいと位置づけを聞かせてください。
「創業から40年間BEAMSは海外の良いモノを紹介してきましたが、四十数年たってBEAMSは日本の良いモノ、コトを海外に紹介していきたいと考えています。ただそのためには日本人自身が『日本のモノっていいよね』とか『日本の文化ってカッコいいよね』と誇りに思わなければ難しいと思っています。そういう意味で日本人自身が気付いていない日本のカッコいいもの、面白いものを集めて日本人に気づかせる場を『BEAMS JAPAN』というかたちで提供することで、結果海外の人たちにも日本の文化の良さを本当に伝えられる、そのきっかけにはなっているのではないかと考えています」
自由や多様性を追求するファッション産業担う気骨
ファッション企業の経営者といえば軽妙、洒脱にして、こう言ってはなんですがちょっと”チャラい“人物を想像しませんか?
設楽社長は良い意味でそんな先入観とはまったく無縁の方でした。