社長を目指す方程式

目標達成できる人・できない人の違い ゴールを追うだけでは二流? (2/2ページ)

井上和幸
井上和幸

 「作業興奮」で目標達成への初動を切る!

 2020年の目標を設定した…しかし、目標を掲げても、それを実行、継続しなければ達成し得ませんよね。できる人、社長になる人は目標に向けた行動、取り組みを習慣化することがうまい人です。習慣化には、前回ご紹介した「自己効力感」による「流動性知能」の繰り返し→「結晶性知能」の蓄積がありますが、その初動を切るのがクレペリンが発見したという「作業興奮」です。

 この「作業興奮」については、以前の記事(2019/3/4「中だるみ撃退!いつでもどこでも「やる気スイッチ」、5つの方法」)でもご紹介しましたが、いやだ、面倒臭いと思っていても、まず始めてみると、あら不思議、仕事も勉強も掃除なども、気がつくと作業に乗っている自分に気づくというものです。

 この作業興奮は生理学的にもメカニズムが証明されており、「手足や頭を使うと、脳の側坐核が刺激される」→「側坐核は刺激されるとドーパミンを分泌する」→「ドーパミンが分泌されることでやる気が湧いてくる」→「やる気が出るので作業がはかどるようになる」というサイクルが回るとのこと。

 側坐核とは報酬、快感、嗜癖、恐怖などに重要な役割を果たすと考えられている部位。ドーパミンはご存知の方も多いでしょう、中枢神経系に存在する神経伝達物質で運動調節、ホルモン調節、快の感情、意欲、学習などに関わる<やる気物質>と例えられるものです。

 理解しておくべきこととしては、とはいえ、なんでもかんでも始めればノッてくるという訳ではないということ。集中できない環境や心理状況ではスイッチは入りにくいですね。周囲の雑音が多かったり、他に気にかかっている作業や事項があるとか、心理的に状況が良くない(強く悩んでいることがある等)という状況では、作業興奮はなかなか起こせません。

 また、初動であまりに自分にとって難易度の高いことからスタートする(理解できていない内容の学習から始めるとか、体得できていない高度な作業や動作から入る等)のはご法度です。土台として心身ともに良いコンディションであることを保てるよう生活を整えること、スタートは自分が得意なことや容易な作業から入ることを、ぜひ心がけてみてください。

 達成ゴールの数字や成果を追いかけることは大事ですが、それだけでなくその過程に、業績目標達成のために学ぶ目標と楽しみを組み入れること。そして、自分のやる気が出るのをいつまでも待っている人は二流。一流の人はまず腰を上げる。そうすれば気分爽快、自分でも驚くくらい物事がどんどん捗るようになるでしょう。

 2020年、新しい10年をこの“勝ち組行動”でスタートし、「目標のために楽しみながらやっていたら、いつのまにか達成していた」という自分を手に入れましょう!

▼“社長を目指す方程式”さらに詳しい答えはこちらから

井上和幸(いのうえ・かずゆき)
井上和幸(いのうえ・かずゆき) 株式会社経営者JP代表取締役社長・CEO
1966年群馬県生まれ。早稲田大学卒業後、株式会社リクルート入社。人材コンサルティング会社に転職後、株式会社リクルート・エックス(現・リクルートエグゼクティブエージェント)のマネージングディレクターを経て、2010年に株式会社 経営者JPを設立。企業の経営人材採用支援・転職支援、経営組織コンサルティング、経営人材育成プログラムを提供。著書に『ずるいマネジメント 頑張らなくても、すごい成果がついてくる!』(SBクリエイティブ)、『社長になる人の条件』(日本実業出版社)、『ビジネスモデル×仕事術』(共著、日本実業出版社)、『5年後も会社から求められる人、捨てられる人』(遊タイム出版)、『「社長のヘッドハンター」が教える成功法則』(サンマーク出版)など。
経営者JPが運営する会員制プラットフォームKEIEISHA TERRACEのサイトはこちら

【社長を目指す方程式】は井上和幸さんがトップへとキャリアアップしていくために必要な仕事術を伝授する連載コラムです。更新は原則隔週月曜日。アーカイブはこちら

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus