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「角が立っていても、和をなせる場が五輪」 2020大会エンブレム考案者の願い (1/2ページ)

 【オリパラ×デザイン(上)】大会エンブレム考案・野老朝雄さん

 東京五輪・パラリンピックが開催される令和2(2020)年を迎えた。選手が夢の舞台に向けて追い込みをかける中、大会エンブレム考案者の野老(ところ)朝雄さん(50)は「大きな社会実験ができる」と心待ちにする。市松模様を模したエンブレムはすっかり定着した形。エンブレムに込められた野老さんの願いとは。(松崎翼)

 子や孫に伝える義務

 --いよいよ東京五輪・パラリンピックが近づいてきた

 「1964年の東京五輪では、建物ができたり、道路ができたりとインフラが整えられた。今回はそういう時代ではないが、新しい成功の形があると思うし、やはり楽しみ。ポジティブな気持ちになる数週間。私たちの世代には『2020年東京大会はこういうものだった』と子供、孫の世代に伝える義務がある」

 --エンブレムに込めた思いは

 「3種の四角形を組み合わせた市松紋様で多様性を表した。角と角の点がかろうじて接している様子から、『一生懸命さ』や『和をなす』ということをイメージした。スポーツには美しさがあり、万人が極致を見たいと思っている。角が立っていても、和をなせる場が五輪でもある」

 --エンブレムは数学的にも研究対象になっている

 「最近になって数理的にも興味を持たれるようになり、科学雑誌にも取り上げられた。これから始まるプログラミング教育の題材になったりして多くの子供たちが覚えてくれればうれしい」

 --街中にエンブレムがあふれている

 「エンブレムが入ったタクシーも多く走っていて、やはりうれしい。私の子供が5歳になり、エンブレムを見て『パパの』と言ってくれるようになった。子供が行く場所にあったりするとうれしい。大会が終わると一斉にはがされるので、『ロス(喪失感)』にならないようにしたい」

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