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タレント独立相次ぐ芸能界のナゼ 公取委効果かコロナ禍の余波か (2/2ページ)

変わる力関係

 業界地図の変化は、コロナ禍で、ライブや舞台、地方営業といった従来の仕事が減少していることも影響している。ある事務所関係者は「仕事を持ってこられない事務所に、所属している意味はない」と断言する。

 芸能界では、「若さ」が特に大きな意味を持つアイドルの1カ月は、一般人の半年にも相当する、とされている。

 「(自分が持ってきた新しい仕事に手を出したいのに)事務所にはスピード感がない」と話した手越さんのように、思うように仕事ができないまま、タレントとしての旬が過ぎていく焦りもあるようだ。

 一方で、ほかの独立した芸能人の顔ぶれを見ていくと、「従来、事務所との不仲がささやかれていたケースが少なくない」。これまでは仕事が取れていることで我慢していた事務所への不満が、コロナ禍により減収が続いたことで爆発している側面があるとみられる。事務所側としても、給料制の場合は仕事がなくても出ていくタレントへの報酬が、固定費として経営を圧迫し始めており、「出ていってもらった方が助かる、と思うこともある」と明かした。

 芸能界に詳しい上武大の田中秀臣教授(経済学)はこうした変化を分析したうえで、「雇用の流動化が進み、今後は独立だけでなく事務所間の競争も激しくなるだろう」と指摘。「よりマネジメント能力に優れた事務所が選ばれることになり、芸能市場の風通しが良くなる可能性もある」と話している。

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