社長を目指す方程式

コロナ後の切り札として脚光 「発見力」を高める5つのスキル(後編) (2/2ページ)

井上和幸
井上和幸

 発見力、5つのスキルの具体的な強化方法

 さて、では上司である皆さん自身が「発見力」を磨くには、その5つのスキルを強化するにはどのようなことをすればよいのか?

 クリステンセン氏らは、私たちが発見力を磨くには、「優先順位、時間の使い方を見直し、発見・実行・人材開発に時間を当てる」「発見力を自己診断する」「イノベーションに関わる切実な問題を探す」「発見力を練習する」「コーチを見つける」ということに取り組むのがよいとアドバイスします。

 コラムの紙幅から仔細については省略しますが、そもそもどのようなイノベーションを起こしたいのか、自己テーマを設定する。発見力・5つのスキルを使う時間を確保、投資する。コーチとなりうる人からのアドバイスも受けながら、徹底的に5つのスキルを使ってみる、ということですね。

 『イノベーションのDNA』では、

関連づける力を伸ばすには、強制的に新しい関連づけをしてみる/別の会社になりすましてみて自分の会社と提携や協業をするならと考えてみる/喩えを考える/思考法の「おもしろ箱」(アイデアメモなど)や「SCAMPER」を使ってみる。

質問力を伸ばすには、「いまどうなのか(誰、何、いつ、どこ、どのように)」「なぜこうなった?」で対象の説明を、「なぜなのか?」「なぜ違うのか?」「もし~だったら」「どうすれば?」でその対象を破壊する説明をしてみる。

観察力を高めるには、顧客(個人、企業)を観察し「片付けるべき用事(ジョブ)」を特定する/琴線に触れたもの(サプライズ)を観察する/五感をフルに活用する。

ネットワーク力を磨くには、人脈の幅を広げる(自分と異なる背景、考え方を持つ人たちへ)リストアップをする/そうした人たちと会うためのランチ、会食、会議、イベントなどの計画を作り、実行する。

実験力を培うには、物理的障壁を越える/知的境界を越える/新しい技術を身につける/製品を分解する/試作品をつくる/新しいアイデアを試験的に導入する/トレンドを探す。

 このような具体的アクションが紹介されています。盛りだくさんで到底一気にはできませんが(笑)、ぜひご自身で特に強化されたいものから、ぜひ日常の中に少しずつでも取り入れていただければ、新しい気づきに折々出逢えるようになると思いますよ。

 「マネジメントの父」ドラッカーは、イノベーションについて「変化の兆しを捕まえる」「変化はコントロールできない。できることは、その先頭に立つことだけである」と言いました。この大きな時代の変化局面に、ぜひ、発見力を強化して、変化の兆しを捕まえ、その先頭に立ちましょう。それが上司としてのあなたを次の時代に、より上位のポジションへと引き上げることになるのは間違いありません。

▼“社長を目指す方程式”さらに詳しい答えはこちらから

井上和幸(いのうえ・かずゆき)
井上和幸(いのうえ・かずゆき) 株式会社経営者JP代表取締役社長・CEO
1966年群馬県生まれ。早稲田大学卒業後、株式会社リクルート入社。人材コンサルティング会社に転職後、株式会社リクルート・エックス(現・リクルートエグゼクティブエージェント)のマネージングディレクターを経て、2010年に株式会社 経営者JPを設立。企業の経営人材採用支援・転職支援、経営組織コンサルティング、経営人材育成プログラムを提供。著書に『ずるいマネジメント 頑張らなくても、すごい成果がついてくる!』(SBクリエイティブ)、『社長になる人の条件』(日本実業出版社)、『ビジネスモデル×仕事術』(共著、日本実業出版社)、『5年後も会社から求められる人、捨てられる人』(遊タイム出版)、『「社長のヘッドハンター」が教える成功法則』(サンマーク出版)など。
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【社長を目指す方程式】は井上和幸さんがトップへとキャリアアップしていくために必要な仕事術を伝授する連載コラムです。更新は原則隔週月曜日。アーカイブはこちら

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