常に笑顔であるかどうかはさておき、性格として明るい。行き詰ってふさぎ込むのが似合わない。人間、誰でもふさぎ込むことはあろうが、それが似合うかどうかという問題は別にあるように思える。
これらの条件をすべて提示して、例えば、友人に取材対象の人の紹介を頼んでいるわけではない(そういうお願いをして紹介された場合、あまり面白い人に出逢わない)。また、ぼくがたまたま知りあう人の条件を明確にしていることもない。
だが、どういうわけか、特に意図せずともそういうタイプに出逢うことが多い。まったく別の要件で知り合いながら、「インタビューしてみたいのですが」と思わず言ってしまうのである。
兎に角、この連載に書くかどうかとは関係なく、常にぼくは人探しをしている。新しく誰かと出逢うことが、次に一歩進むためのすべてだとさえ思っている。
だからスウェーデンのグレタ・トゥーンベリの始めた、金曜日に学校に行かず、街中で環境問題のデモ活動をしている学生たちにも興味はある。そこでクリエイティブに輝いている子たちは、将来、何がしかのことをするかもしれない。
できるだけ会える人は躊躇なく会っていきたい。そこからしかスタートしない。
【ミラノの創作系男子たち】はイタリア在住歴の長い安西洋之さんが、ミラノを拠点に活躍する世界各国のクリエイターの働き方や人生観を紹介する連載コラムです。更新は原則第2水曜日。アーカイブはこちらから。安西さんはSankeiBizで別のコラム【ローカリゼーションマップ】も連載中です。