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ローカルの文化的資産 日常のなかで「生きている」からこその価値 (1/3ページ)

安西洋之
安西洋之

 大都市圏にあらゆるものが集中し過ぎた社会は脆い。また生活の仕方が画一的になりがちで息苦しいと感じることもある。他方、それ以外の地域の生活にもっと胸が躍ることがある。そう気づきはじめた人たちが地方を盛り上げたいとさまざまに動いている。先進国の多くで共通した分散型への一現象だろう。

 日本の地方の中小都市などで活動している人たち、もともとその土地にいた人とそこに大都市から移ってきた人たちの両方のケースがあるが、その人たちの声を聴いていて少々気になる。

 ローカルにある歴史や文化をじっくり見つめ直し、これからの方策を考えていくアプローチに賛否両論あることだ。積極的な人は土地に深くあるコンテンツを再考してこれからの未来に夢を膨らませる。消極的な人は、これらのコンテンツがローカル活性化に貢献する可能性は低いだろうと冷めた目でみる。

 ぼくがひっかかるのは、後者が消極的になるそもそもの背景である。どうせコンテンツは住人にとって刺激に乏しいから、歴史や文化に目を向けても無駄だと思っている。極端に言えば「地元の人など見向きもしない、ローカルの逸話にちなんだ土産物屋におく菓子を作るのがオチだろう」と。

 日本はどこかに行くと土産を買う習慣があるからか、過去のエピソードや土地の象徴的モノに紐づく食べ物や置物を商品化するのに熱心だ。それらの特徴は往々にして、ローカルとはまったく関係のない造形や材料で、ロゴやパッケージだけが名品の証であるとアピールする。

 さすがにこの手の土産は限界にきていると思うが、このジャンルに知らない間に近寄ってしまうマインドはなかなか消えない。

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