今日から使えるロジカルシンキング

「スムーズにじゃんけんできる」低遅延のビデオ会議 勝てる後発品の共通項 (2/2ページ)

苅野進
苅野進

「最先端ではない」のにシェアを奪ったLINE

 もはやインフラのようになりつつあるメッセージアプリ「LINE」も同様です。携帯電話で使える文字メッセージはすでにSMSとして存在しました。iPhoneが登場したタイミングでもiPhone同士では使える「iMessage」というサービスを用意していました。また2011年のLINE登場より前に、欧米の「WhatsApp」や韓国には「カカオトーク」があったのです。決して最先端ではない技術を使い、ユーザーとして徹底的に使い勝手を研究することでやっと「使いやすい」を実現したのです。

品質と同時に「後発サービス」に必要なもの

 ベンチャーやスタートアップという言葉を聞くと、「全く新しいイノベーション」を想像してしまいがちですが、そんなことはありません。後発サービスであっても優秀であれば顧客がスイッチ(切り替え)してくれる分野は増えています。

 以前は大企業が「巨大な資金」を投下して乗り込んでくるのが後発の典型例でしたが、tonariのようにわずか2人で始まった開発に人もVC(ベンチャーキャピタル)もすぐに集まってくるという例は増えてきています。コンビニのお菓子コーナーを見れば、似たような商品が続いて、結局どれが残るかはわかりませんよね。このような「先行者」の利益がそこまで多くない分野が存在するのです。

 そこで品質と同時に重要なのは「メッセージ」です。自分たちの差別化要素をしっかりと伝え、消費者に「それは重要な要素だ!」と刷り込むことなのです。

苅野進(かりの・しん)
苅野進(かりの・しん) 子供向けロジカルシンキング指導の専門家
学習塾ロジム代表
経営コンサルタントを経て、小学生から高校生向けに論理的思考力を養成する学習塾ロジムを2004年に設立。探求型のオリジナルワークショップによって「上手に試行錯誤をする」「適切なコミュニケーションで周りを巻き込む」ことで問題を解決できる人材を育成し、指導者養成にも取り組んでいる。著書に「10歳でもわかる問題解決の授業」「考える力とは問題をシンプルにすることである」など。東京大学文学部卒。

【今日から使えるロジカルシンキング】は子供向けにロジカルシンキングのスキルを身につける講座やワークショップを開講する学習塾「ロジム」の塾長・苅野進さんがビジネスパーソンのみなさんにロジカルシンキングの基本を伝える連載です。アーカイブはこちら

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