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コロナ禍で大きく変化、外国人材の雇用状況 (1/2ページ)

 人手不足の深刻化が止まらない日本の労働人口。高齢化によりリタイヤをする人は拍車をかけて増加すると思われるが、少子化のため、リタイヤした高齢者をカバーする人材を確保することは難しい。

 そこで注目されているのが外国から来た労働者たちだ。

 地方の工場や農家などが多い地域を訪れると、毎朝自転車で列をなして出勤する外国人技能実習生たちをよく見かける。

 本来外国人技能実習生はあくまで実習なので労働力ではないのだが、深刻な労働力不足の中、技能実習生はもはや日本の人手不足を救う労働力となってしまっているのが実情だ。

 それを裏付けるかのように2010年の日本国内にいる外国人技能実習生の人数は約10万人だったのに対し、わずか9年後の2019年には4倍の40万人と急増している。

 また2019年4月には技能実習生ではなく正規の労働者として外国人労働者を迎え入れるための在留資格「特定技能」もスタートした。

 本格的に外国人の労働力が日本の人手不足を救う時代が始まったのだ。

 しかし、事はそんな簡単に進まない。2020年の初め、新型コロナウイルスが世界を恐怖のどん底に突き落とす。海外から日本への労働者の流れはストップしてしまった。

 コロナ禍で日本における外国人材の雇用状況はどのように変化したのだろうか?

 今回は外国人材の管理を支援するITサービス「Linkus」を運営するBEENOS HR Link株式会社が開催する「外国人材雇用」にまつわる説明会に参加してきた。

 説明会では一般社団法人国際連携推進協会で理事兼事務局長を務める栗田貴善氏が主に受け入れる日本側で起きている問題を話してくれた。

 人を雇えない業種と人手不足に拍車がかかった業種の格差が拡大

 コロナ禍が日本の経済に与えた影響は非常に大きい。雇用が縮小すると大きな影響を受けるのが製造業の工場で働く非正規社員たちだ。

 2008年に起きたリーマンショックでは工場で働く多くの非正規社員たちが仕事を失った。そして今回のコロナ禍では工場で実習を受ける多くの外国人技能実習生たちが実習中止、解雇といった苦しい状況を強いられている。

 働く場を失い、飛行機が欠航しているため帰国もできないという二重苦が外国人技能実習生の間で起きているのだ。

 しかしそんな中、農業や食品製造といった業界では人手不足がより深刻化した。種まきや収穫時期に技能実習生も特定技能外国人も日本に入国できないのだ。

 大事な時期に人手を確保できず大きな損失を出す農家も多かったという。

 行政は特別な措置として解雇など実習先の都合で実習を続けられなくなった技能実習生に対して本来は認められていなかった「転職」を認めている。与えられた一定期間の間に特定技能試験に合格をすれば転職できるのだ。つまり工場で解雇された技能実習生は農業への転職することができる。

 しかし「あまり周知されておらず、うまく機能している状況とは言えない」と栗田氏。

 内定は出ても日本に来られない不安が引き起こす混乱

 技能実習生や特定技能外国人を送り出す国でもコロナ禍による混乱は起きている。

 TIN PHAT技術貿易株式会社で副社長兼日本事業部長を務める小松富成氏がベトナムで起きている問題について話してくれた。

 ベトナムでは2020年4月に飛行機が完全にストップしてしまい、送り出す人数がゼロになってしまった。

 同年7月に一部渡航が復活したがチケット代が高騰して技能実習生に手が出る額ではない。受け入れ企業が負担するのにも値下げを待った方が得策だ。

 11月に本格的に渡航は復活するも、大きな順番待ちで大使館が混乱状態に陥ってしまっている。

 そして2021年1月、再び外国人の入国はストップした。

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