内定が決まってもいつ渡航できるかわからない。日本語の勉強にかかった費用だって無駄だ。この状況は技能実習生や特定技能外国人にとっては大きなストレスだ。
「不安から送り出し機関を訴えるケースも発生している」と神妙に話す小松さん。
旧態依然としたアナログ処理がコロナ後の外国人雇用の改善を阻む
ではコロナ禍が収束すると日本においての技能実習、特定技能外国人の雇用状況はすぐに改善するのか?
「コロナ禍は問題の1つにすぎない。外国人雇用にはまだまだ解決するべきことは多い」というのが両氏の意見だ。
いまだに外国人労働者を「安価な労働力」とみなして劣悪な環境で長時間働かせる雇用主も存在する。それは絶対にしてはならないことだという意識改革がまずは必要だ。
日本の価値観を押し付けるのではなく来た人間の宗教や文化を理解することだって重要となる。
そして何より行政手続きにおけるアナログ対応の改善が急務だろう。この令和のご時世に大量の紙資料での手続きは激しい非効率を意味する。
重要な情報の可視化を阻むのもこの旧態依然としたアナログ処理だ。可視化されていない状態は「わからない」という状態を産み出し、実習生、労働者、送り出し機関、受け入れ企業全てに不安をもたらす。
今回説明会を主催してくれたBEENOS HR Link株式会社が掲げる「外国人材雇用をテクノロジーで支援」という考えは煩雑なアナログ手続きを解決する鍵になるのかもしれない。
アフターコロナも外国人が働きやすい環境を作るための努力をし続けることが外国人雇用に安定につながるのだ。(ジャイアント佐藤/5時から作家塾(R))