ミラノの創作系男子たち

活発に動き回っていたフルビオ パンデミック下でのライフスタイルは (1/3ページ)

安西洋之
安西洋之

 昨年のパンデミック以来、あの人のライフスタイルはどう変わったのだろう、と想うことがある。殊に、外で活発に動き回っていた人に対してそう想う。

 フルビオ・ズビアーニもその一人だ。休みともなれば世界各地の貧困の国を訪ね写真を撮ってきた。それらを展覧会に出展。あるいはカレンダーをつくる。そうして販売収益を貧しい人たちを助けるNGOなどに寄付してきた。

 2010年の大地震で30万人以上の命が失われたハイチにも飛んだ。無政府状態で大混乱のソマリアにも出かけた。それが、今はできない。

 「パンデミックだけでなく個人的趣向の変化もあって、最近はミラノ市内のストリート写真を撮ることが多い。でも人は撮らない。工場跡の壁の落書や建築とかね」

 そこで思い出した。

 彼には一つのポリシーがある。彼は撮影対象の人と充分に時間をかけてコミュニケーションをとる。ソーシャルディスタンスが必要な現在、街中で見知らぬ人とコミュニケーションをとるのが難しい。そうすると、必然的に対象は人ではなくモノに向かうのだ。 

 ジェノバの大学で電子工学を勉強したフルビオは、若いころから世界各地を1人で旅した。文字通りカメラを携えて「歩く」。

 卒業後はテレマーケティングの会社に就職した。ワインが好きだった彼は30代後半、ソムリエのコースに通う。その結果、ワインは趣味ではなく本業となった。ワインやクラフトビールのプロモーションなどを企画・実施する会社を経営することにしたのだ。

 いわば「人生の散策」のなかで見いだした仕事だ。

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