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「フラット目線」時代のナイスコラボ! 京王プラザ×カップヌードル (2/3ページ)

秋月涼佑
秋月涼佑

 実際にホテル予約サイトなどでは名門グランドホテルが新築のビジネスホテルと大差ない金額で部屋を出している場合も多々あり、申し訳ないような気持ちになることさえあります。近代建築の鉄筋コンクリートの躯体は100年以上優にもつはずですが実際には各地で次々と建て替え構想があるのも現実で、ファンとしては寂しい部分も多々あります。(「帝国ホテル」建て替え 次世代の「和魂洋才」を期待

 とは言え、京王プラザホテルについてはメンテナンスも行き届いており、往年の風格はいささかも衰えていないように思いますが、それにしても、そんな厳しい中だからこそ、異例のコラボに討って出た志を応援したいと感じる部分があります。

■日清カップヌードルが築いた独自のポジショニング

 一方の日清カップヌードル50周年、500億食、100各国販売のすごさは言わずもがなです。1993年カンヌ国際広告映画祭受賞以来、広告・マーケティング業界のトップランナーとしても知られています。正直、かつて低く見られていた時代もあった「ラーメン」まして「インスタント」食品。高度なマーケティングで、もはや日清カップヌードルは高いも低いも、上からも下からもない普遍的な価値観を獲得、体現していることに異論は多くないはずです。何せ親しみ、身近さと同時に品質や価値観を伝えるということは言うほど簡単なことではありません。

 実際に京王プラザホテルにおもむくと、相変わらず磨き込まれた石貼りコンコース、レストラン前に大きなカップヌードルのパッケージがディスプレイされています。意外と違和感がないのは、言われてみるとこういったパッケージプロダクトのインナー向け発表会、ホテルの宴会場を使って開催されることが多いですから、照明やあつらえもこなれていて当然かもしれません。

■あの味、あの具材をホテル料理に

 さて、いよいよ重厚な雰囲気の和食レストラン「かがり」で「カップヌードル御前」が目の前に運ばれてきました。見た目だけで丹念さを感じさせるそれぞれのお料理が整然と膳に並ぶ様はまごうことなきホテル料理です。

 やはり、人間の舌は知っている味に特別な身近さを感じます、謎肉を射こんださつま揚げには、「おお」となぜかうなりたくなるのはなぜでしょうか。知っている味が、違和感なくホテル料理の世界観に落とし込まれていて、うれしくなる味です。銀鱈の味噌焼の風味はカップヌードル味噌、サラダにはカリカリにしたヌードルが楽しい食感を加えるなど、絶妙な塩梅はホテルならでは高度な調理技術があればこそだと感じさせてくれます。

 何より〆の炊き込みご飯が、高級そうな土鍋から香る「カップヌードルしお」燻製オリーブの香りと、お馴染みのかやくの具材が楽し過ぎる完成度でした。食べてみれば3800円(税金・サービス料込み)は、値段以上の楽しさと美味しい意外性に、とにかく大満足でした。

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