【IT風土記】福島発 スマートシティ技術が結集、地方再生のモデルケース目指す (1/3ページ)

2017.1.27 17:00

会津若松市のシンボル「鶴ヶ城」。このお城のそばにICT関連企業の誘致の受け皿となるオフィスを整備する計画もある
会津若松市のシンボル「鶴ヶ城」。このお城のそばにICT関連企業の誘致の受け皿となるオフィスを整備する計画もある【拡大】

  • 会津大学で開催された人材育成向け講座。地元企業の経営支援にも活用されている(会津大学提供)
  • 会津若松市の室井照平市長
  • 会津大学の先端ICTラボ「LICTiA(リクティア)」内で取材を受ける会津大学の岩瀬次郎理事
  • アクセンチュア福島イノベーションセンターの中村彰二朗センター長

 NHK大河ドラマ「八重の桜」の舞台となり、多くの観光客を集める福島県会津若松市。難攻不落の名城とうたわれた鶴ヶ城や、大正ロマン漂う街並みなど歴史情緒あふれるこの地域が、日本最先端のスマートシティとして生まれ変わろうとしている。会津若松市、会津大学、民間企業がスクラムを組み、欧州最大規模の医療・産業クラスター「メディコン・バレー」を手本に医療・健康分野をはじめ、観光やエネルギー、市民生活に至る幅広い範囲でICTの活用を進める。生きたビッグデータを使った実証の取り組みは多くの関心を集めており、国主導のプロジェクトや最先端の研究を進める企業誘致の足掛かりをつかんでいる。会津若松発のイノベーションを起こし、過疎で悩む全国の地方都市再生のモデルケースとなる狙いだ。

 アナリティクス集積の地方創生モデル都市

 2015年1月22日。会津若松市は、アナリティクス産業の集積による地域活力再生計画が評価されて地方創生モデル都市として選ばれ、「地域再生計画認定式」が行われた。認定書を受け取った室井照平市長が安倍晋三首相と笑顔で握手を交わす瞬間をカメラに収めた人物がいる。東日本大震災の復興支援のために会津若松市に入り、同市のスマートシティプロジェクトを助言してきたアクセンチュア株式会社福島イノベーションセンターの中村彰二朗センター長だ。

 会津若松の幕末の歴史を紐解くと、京都守護職に任ぜられた会津藩主が、尊王攘夷派志士の取り締まりを担い、今の山口県である長州藩を筆頭とする倒幕派と対立した会津戦争という苦い過去がある。中村センター長は「山口県が地元の安倍首相が、歴史的に因縁のある会津若松の市長と握手を交わし、苦笑いしている表情が印象的だった」と話す。

 他の地方都市の例にもれず、会津若松市が抱える課題は、過疎化や高齢化に伴う人口減少だ。室井市長は「2008年のリーマン・ショック以降、製造業のリストラが相次ぎ、状況は加速度的に悪化した」と振り返る。現在、13万人弱の人口が10万人まで減少するのは避けられないという強い危機感の中で、会津若松市が選んだ戦略はICTを核にしたスマートシティの街づくりだった。

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