【経済インサイド】おむつ、化粧品…「爆買い」に異変 忍び寄る中国リスク (1/3ページ)

春節商戦のにぎわいは例年と変わらないが…=5日午後、大阪市中央区(奥清博撮影)
春節商戦のにぎわいは例年と変わらないが…=5日午後、大阪市中央区(奥清博撮影)【拡大】

  • 資生堂の魚谷雅彦社長は中国経済減速の影響はみられないと強調する=2月8日、東京都中央区

 中国人の「爆買い」に異変が起きている。日本で商品を大量購入し、中国で転売してきた業者の動きがパタリと止まってしまったためだ。好業績を謳歌(おうか)してきた日本の化粧品メーカーや日用品メーカーに、少しずつ「中国リスク」が忍び寄りつつある。

 インバウンドは好調だが…

 「1月は(高価格帯の)プレステージ系の中国での店頭販売が、前年同月比で40%も伸びた。われわれは減速感を感じていない」

 資生堂が2月8日に開いた平成30年12月期の決算会見。魚谷雅彦社長は中国経済減速の影響をきっぱり否定した。中国人をはじめとするインバウンド(訪日外国人)の消費にも衰えはみられないという。

 同社の30年12月期は、本業のもうけを示す連結営業利益が前期比34.7%増の1083億円と、初めて1000億円を超えた。中国売上高が実に32%も増加。インバウンド(訪日外国人)向けを含む日本の売上高も9%伸びた。インバウンドに限れば、20%以上の伸長だったという。

表面上は変わっていないが…