在宅勤務とテレワークの違いとは? 場所にとらわれないさまざまな働き方を解説

    はじめに

    新しい働き方としてテレワークや在宅勤務が注目されています。この二つは混同されがちな言葉ですが、厳密には意味は同じではなく在宅勤務はテレワークの一種と考えられます。

    この記事では、テレワークと在宅勤務の違いや、さまざまなテレワークの種類とそれぞれの働き方のメリット・デメリットについて紹介していきましょう。

    「テレワーク=在宅勤務」ではない

    ※画像はイメージです(GettyImages)
    ※画像はイメージです(GettyImages)

    テレワークと在宅勤務は、よく同じ意味で使われますが、まったく同じ意味ではありません。テレワークとはtele(離れた)とwork(働く)を合わせた造語で、場所や時間にとらわれずに仕事をすることを意味します。一方で、在宅勤務とは自宅で仕事をすることであり、テレワークの1つの形態です。

    さらにテレワークには企業に雇用される雇用型テレワークと、企業に雇用されない形で行う自営型テレワークがあります。どちらも会社に通勤して働くという形にとらわれず、自宅や通勤途中、カフェやコワーキングスペースなど、会社とは離れた場所で仕事をすることが共通点です。

    雇用型テレワークの種類とメリット・デメリット

    それでは、企業の社員として会社以外の場所で仕事を行う雇用型テレワークの種類と、メリット・デメリットについて紹介します。

    自宅で業務を行う「在宅勤務」

    在宅勤務とは、場所や時間にとらわれない働き方であるテレワークのひとつの形態で、自宅を仕事場として業務を行うことです。在宅勤務には、1日の業務のすべてを自宅のみで行う方法と、1週間のうち、数日出勤して業務を行う方法とがあります。

    ・メリット

    在宅勤務のメリットは、満員電車で通勤することがないためストレスが軽減できること、通勤の時間を有効に使えることがあげられます。また、小さい子どもがいても仕事ができることや家事と両立しやすく、ワークライフバランスを保ちやすいです。

    ・デメリット

    在宅勤務のデメリットは、家族がいる自宅で仕事をすることでオンとオフの区別がつきにくく、集中しづらいことがあることです。また、一緒に仕事をする人がいないことでコミュニケーション不足になり、孤独を感じやすくなることがあります。

    ・適した職種

    在宅勤務に適した職種には、デザイナーやプログラマー、カスタマーサポート、ライターなどです。

    どこでも仕事が可能な「モバイルワーク」

    モバイルワークは、移動中の電車や飛行機などの乗り物の中、カフェなどの飲食店、顧客のオフィスなど、場所にとらわれずに仕事をする働き方です。

    ・メリット

    モバイルワークのメリットは、スキマ時間に仕事ができるため、時間が有効に使えることです。オフィスでだらだらと時間を過ごすことなく、効率的に仕事ができます。また、直行直帰ができるため交通費と時間の節約にもなります。

    ・デメリット

    デメリットは、一緒に仕事をする人が近くにいないことでコミュニケーション不足となり、モチベーションが上がらないことです。また外で仕事をすることで、パソコン画面を見られたり通話の内容を聞かれたりし、情報漏洩リスクがあることがあげられます。

    ・適した職種

    モバイルワークに適した職種には、外出することが多い営業職やカスタマーサポートがあげられます。

    テレワーク専用スペース「施設利用型勤務」

    施設利用型勤務は、サテライトオフィスやコワーキングスペース、レンタルオフィスなど、会社のオフィスではないテレワーク専用のオフィスで勤務する働き方です。施設にはネット環境やコピー機、ファックス、電話など仕事に必要なものが揃っている場所がほとんどです。

    ・メリット

    テレワーク専用スペースでの勤務は、自宅が会社から遠い社員にメリットがある働き方です。自宅近くのスペースであれば、通勤時間が大幅に節約でき、その時間を業務に充てられます。また会社のオフィスとは別の環境で、新鮮な気分で仕事を進められます。

    ・デメリット

    自社の社員ではないワーカーがいるスペースでは、パソコンを覗き見されて情報が漏れてしまう可能性があります。書類やモバイル機器などの置き忘れや紛失も起こりやすいため注意が必要です。また、ほかのテレワークと同じくコミュケーションが不足するリスクもあります。

    ・適した職種

    テレワーク専用スペースにはオフィスで行う業務に必要なものはほとんど揃っているために、事務や営業などオフィス業務を行う職種はほとんど適しています。

    自営型テレワークの種類とメリット・デメリット

    自営型テレワークは、企業に雇用されていない人が時間や場所にとらわれず仕事をする働き方です。また、自営型テレワークはSOHOと内職副業型勤務に分類されます。

    独立自営の度合いが高いテレワーク「SOHO」

    SOHOとはsmall office home officeの略語であり、フリーランスや個人事業主が自宅やレンタルオフィスなどで専業性が高い業務を行うことです。

    ・メリット

    SOHOのメリットは、企業に属していないため組織に縛られることなく、好きな時間・好きな場所で自由に仕事ができることです。実力に応じて報酬が得られるため、努力次第では会社員よりも高い収入を得られる場合があります。

    ・デメリット

    SOHOは、実力不足やコネが少ない場合、思ったような収入が得られず、収入が安定しないことも多いのがデメリットです。

    ・適した職種

    SOHOに適した職種には、プログラマー、デザイナー、翻訳、設計・製図、音楽制作や編集などの専門性が高い仕事があげられます。

    独立自営の度合いが低いテレワーク「内職副業型勤務」

    内職副業型勤務はSOHOよりも独立自営の度合いが低く、仕事内容も比較的安易なものが多く内職や副業としてとらえられる働き方です。

    ・メリット

    内職副業型勤務は、育児中や介護で会社への通勤が困難な方でも仕事ができることがメリットです。また、年齢が関係ない仕事が多いため、シニアにも働く機会が広がり、誰にでも仕事をするチャンスがあります。スキマ時間を上手に使って収入を得られます。

    ・デメリット

    業務内容が比較的容易で、誰でもできるものが多いため単価が安く、仕事量の割には報酬額が低い場合があります。また、時期によっては仕事がほとんどなくなってしまうことがあり、収入が安定しないというデメリットがあります。

    ・適した職種

    内職副業型勤務には、データ入力、音声起こし、ライター、文書作成、画像加工、採点・添削などの仕事が向いています。

    まとめ

    テレワークと在宅勤務は同じものではなく、在宅勤務はテレワークのひとつの形態です。デジタル化が進み一般家庭にもパソコンが普及するにつれて、テレワークが注目されています。

    将来的にはさらにテレワークが広まる可能性もあります。テレワークという働き方に注目して、求職活動を進めてもよいのではないでしょうか。


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