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住宅ローン減税は改悪?優遇? 「控除」目的のマイホーム選びは危ない

「マイホーム 5,709万円・66平方メートルのマンションを4,941万円の住宅ローンで購入」

これは、リクルート・SUUMOリサーチセンターが2021年に調査した、首都圏新築マンションを購入した方の平均的な状況です。

人生の三大資金と言われるマイホーム。不動産経済研究所の調査(2021年)によると、全国のマンション販売戸数は7万戸超・平均価格5,115万円、首都圏では3万戸超・平均価格6,260万円、今年も3万戸超の販売が見込まれています。

「コロナ禍の影響でテレワーク(在宅勤務)になった」と首都圏や都心部から郊外へ住まいを移すという選択肢が広がったとはいえ、マイホームは高額な買い物です。そこで、せっかく購入するなら、ぜひ受けたいのが税の優遇制度です。

新たな住宅ローン控除制度、「改悪」って本当?

マイホーム購入での代表的な税の優遇制度といえば「住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)」です。この住宅ローン減税制度について、ここ数年コロナ特例もあり、制度がわかりにくいという声が聞こえてきます。

また、同制度は2021年末に見直され、2022年4月からは新しい仕組みが適用されていますが、改正ではなく「改悪」ではないのかという声もあります。本当にそうなのでしょうか?

税理士でありファイナンシャル・プランナーでもある筆者は、活用の仕方次第だと思っています。最大限に利用するためには「物件」選びと「収入」予測がカギとなります。収入別に、その節税効果をシミュレーションしてみました。

「節税効果が高い」 そもそも住宅ローン控除とは

住宅ローンを借りてマイホームを購入した場合、一定の条件を満たせば「住宅ローン控除」を受けることができます。住宅ローン控除は「控除」の制度。つまり控除することでかかる税金を減らすことができる“税金を取り戻せる制度”です。

しかも、この住宅ローン控除は税額から控除できる税額控除のため、所得税からダイレクトに控除することができます。そのため、同じ控除の制度でも、医療費控除やふるさと納税の寄附金控除など所得から控除する所得控除よりも、より高い節税効果が期待できます。

住宅ローン控除 2022年見直しのポイント

まず、今年4月から適用されている住宅ローン控除「新制度」の概要をおさえておきましょう。

【2022年見直しの概要】

  • 対象居住期間:4年間(2022年~2025年12月31日まで)
  • 所得要件:2,000万円(3,000万円から引下げ)
  • 控除率:0.3%ダウン(1.0%→0.7%)
  • 控除期間1:原則13年(既存住宅=中古は10年)
  • 控除期間2:住宅性能により変動
  • 借入限度額:省エネ性能等の高い認定住宅には上乗せ
  • 床面積:原則50平方メートル以上。限定で40平方メートル以上可(新築で2023年以前に建築確認済かつ合計所得金額1,000万円以下)
  • 既存住宅の築年数:1982(昭和57)年以降建築(新耐震基準適合住宅)へ緩和

▼控除率と控除期間…新築/中古で変動

政府が住宅ローン控除改正をおこなった大きな目的は、低金利の影響で控除額が支払う利息より多くなる「逆ざや」など富裕層により有利な仕組みを是正するためです。見直し後、控除率は1%から0.7%に下がり、控除期間は原則10年から13年間控除となりました。

新築の認定住宅を購入した場合に、毎年所得税から控除できる住宅ローン控除額の最高額は35万円/13年間総額で455万円、中古の一般住宅の場合の最高額は14万円/10年間総額で140万円となります。

このように、控除額と控除期間は、住宅性能と新築か中古かで大きく異なります。

▼省エネ性能によっても借入限度額と控除期間が変わる

見直し後の注目ポイントは、住宅性能が高いほど借入限度額・控除期間が優遇されることです。


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