【北京=三塚聖平】新型コロナウイルスの感染拡大でロックダウン(都市封鎖)を続けてきた中国上海市は1日、約2カ月ぶりに封鎖を実質的に解除した。人口約2500万人を抱える上海の封鎖は中国経済に大きな影響を与えてきた。大部分の住民の外出は認められたが、実際にどこまで制限措置の緩和が順調に進むか不透明感もある。
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中国メディアによれば、同日午前0時(日本時間同1時)に移動制限措置が解除されると、上海中心部にある観光名所の外灘(バンド)では、居合わせた人たちが「封鎖が解除された」と歓声をあげ、自動車もクラクションを鳴らした。
鉄道や地下鉄、バスなどの運行もほぼ復旧。ただ、感染者が出ている居住区では外出制限が続く。
上海市は当初、市内を東西2地域に分けて3月28日から4月5日まで順次封鎖する計画だったが、感染者の拡大が止まらず長期化した。中国各地で、習近平政権が掲げる「ゼロコロナ」政策の負担が増している。
中国当局によると、上海で5月30日に確認された感染者は、空港検疫などを除いて31人(無症状を含む)だった。4月中旬に連日2万人超だった1日当たりの感染者数は大幅に減少している。