新幹線延伸で地域に経済効果 北陸で建設ラッシュ…リニアも着工
新幹線網は東海道のほか山陽、東北、上越、九州に拡大し、人々の移動時間を短縮した。来年3月に北陸新幹線が金沢まで開業、2016年春に北海道新幹線が開業し、JR東海が27年の開業を目指すリニア中央新幹線は10月にも着工する。新幹線網は列島各地で拡大を続けている。
北陸新幹線は来年3月14日に長野-金沢間が開業する。1997年10月に運転を開始した東京-長野間を金沢まで延伸。現在は上越新幹線と在来線を乗り継いで約3時間50分かかる東京-金沢間を、乗り換えなしで最短2時間28分で結ぶ。
「100年に1度のビッグチャンスを最大限に生かす」。沿線にあたる富山県の石井隆一知事は、開業日などが発表された8月下旬にこう訴えた。実際、新幹線が地域にもたらす経済効果は大きい。金沢駅西口では、首都圏からの旅行客を狙ったホテルをはじめ、オフィスビルやマンションの建設ラッシュが起きている。7月1日時点の都道府県地価(基準地価)では、西口の調査地点が商業地では全国1位の上昇率を記録した。
16年春には北海道新幹線の新青森-新函館北斗間が開業。JR北海道は、東京-新函館北斗間の所要時間が4時間10分程度になると想定。北海道の担当者は「東北地方と北海道のつながりが観光やビジネスで強くなるほか、従来の飛行機とは別の高速輸送手段が確保できる」(新幹線推進室)と利点を語る。
北陸、北海道両新幹線などをめぐり、政府・与党が延伸区間の開業前倒しの議論を本格化。与党は北陸新幹線の金沢-敦賀間を現行予定の25年度から3年、北海道新幹線の新函館北斗-札幌間を35年度から5年、九州新幹線(長崎ルート)の武雄温泉-長崎間を可能な限り、それぞれ前倒しするよう要望。双方は前倒しの方向性で一致しており、財源などの条件で前倒しする年数が決まるとみられる。
さらに、東海道新幹線のバイパスとなるリニア中央新幹線も、建設・営業主体のJR東海が国土交通省に申請した東京(品川)-名古屋間の工事実施計画が10月中に認可される見通し。柘植康英社長は1日、東京駅で開かれた東海道新幹線50年の出発式終了後、「東海道新幹線とリニアが役割を分担し、当社の使命である東海道の大動脈輸送を担っていく」と強調した。
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