LINE盗み見の“不具合”改善 iPhone版の利用者懸念に対応
LINEは、バックアップした後のアイフォーンでLINEの画面が見られないように仕様変更した
LINEは、スマートフォン用無料通話アプリ「LINE」を修正し、限定的な条件下で第三者にやり取りを盗み見される“不具合”を改善した。タレントのベッキーさんと人気バンド「ゲスの極み乙女。」のボーカル、川谷絵音(えのん)さんの不倫騒動で、週刊文春が2人のやり取りを掲載したことから、第三者にやり取りを盗み見られる可能性に利用者から懸念が出ていた。
改善したのは米アップルのスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」版のLINEアプリ。これまではパソコンを使ってアイフォーンのデータをバックアップして別のアイフォーンに移行すると、移行先と移行元の端末で同一の利用者IDで使うことができた。LINEは22日にバージョンをアップデートし移行元の端末からは同じ利用者IDで使えないようにした。
一方、米グーグルの基本ソフト「アンドロイド」版のLINEは、1度別の端末に移行すると、元の端末からは使えないようになっている。
LINEは週刊文春の報道後の1月22日にホームページ上で、「極めて限定的な状況」としながらも、複数のアイフォーンから同一IDのLINEにアクセスできることを認め、修正に向けて調整を続けていた。
情報セキュリティー大手シマンテックの浜田譲治主任研究員は「なぜアイフォーン版だけ移行元の端末でもLINEが使えたのか」とLINE側の対応に疑問を投げかけた。その上で、第三者から盗み見られるリスクを残さないためには「スマホやLINEのパスワードなどを適切に管理する必要がある」と基本的なセキュリティー対策の重要さを訴えた。
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