フジテレビとグリー、共同制作したVR映像を披露 企業からの受注制作募る
フジテレビとグリーがバーチャルリアリティ(VR)に関する業務提携について行った記者会見で、報道陣によるVR映像の体験が行われた=30日、東京・台場(荻窪佳撮影)
フジテレビとグリーは30日、共同で制作したVR(バーチャルリアリティ、仮想現実)の映像コンテンツを報道陣に公開した。両社は5月に業務提携し、VR関連のプロジェクト「F×G VR WORKS」を立ち上げていた。企業などから受注し、VRコンテンツを制作していく方針だ。
コンテンツにはアナウンサーの永島優美さんが出演。永島さんが目の前で話しかけてくるような体験をしたり、水族館の水槽の中で、周囲を泳いでいる魚を眺めることができる。東京タワーなどの名所をめぐったり、サーカス公演のステージ上で、すぐ近くでパフォーマンスを見る体験をするなど、VR映像の可能性を紹介している。
このほか、遠く離れた人と同じ部屋にいるような感覚で一緒にスポーツを観戦したり、東日本大震災の被災地を仮想現実の中で訪れ、災害の深刻さを実感できるデモコンテンツも発表された。
フジの企画力やキャスティングのノウハウと、ゲーム制作などで培ったグリーのコンピューターグラフィックスの技術などを融合するという。
フジの大多亮常務は、「VRにはビジネス的な広がりがあり、このチャンスを逃すわけにはいかない」と強調。同社は番組でVR映像を使った報道コンテンツを提供する考えも示した。
グリーの田中良和社長は「誰よりも早く参入して時代をつくるのが使命だ」と、意気込みを語った。
関連記事