「ポケモンGOで京都がヤバイ!」書き込み続々 “信仰の場”有名寺社は困惑
海外での爆発的な人気を受けて、7月22日の配信直後から国内でも注目が集まっているスマートフォン向け人気ゲーム「ポケモンGO(ゴー)」。開発に関わった任天堂のおひざ元、京都市が、アイテムを入手できる「ポケストップ」やポケモン同士が対戦ができる「ジム」など多くのスポットが設定され、めざといプレーヤーの人気エリアになっている。
外国人観光客が楽しむ姿が目立ち、夏休み期間とあって、ポケモン目当てに京都を訪れる人もいる。
この“ポケモン狂騒曲”に困っているのが宗教関係施設だ。珍しいキャラクター(レアポケモン)が集まっている-などとインターネット上で話題になり、プレーヤーが殺到。寺社の中には、「信仰の場にふさわしくない」としてゲーム運営会社側にスポットの削除を要請する動きが出てきた。
「ポケモンGOで京都がヤバイ」
「ポケモンGOの攻略のカギは京都」「ポケモンGOで京都がヤバイ」
インターネット上には、ポケモンGOのプレーヤーたちが、京都に集まっていることをうかがわせるような書き込みが目につく。
レアポケモンが大量に発生するいわゆる「ポケモンの巣」をまとめたサイトにも、京都の有名施設の名前が並ぶ。
例えば、「(レアポケモンの)ミニリュウの巣」として紹介された円山公園(京都市東山区)は、日中だけでなく、深夜や未明にかけても多くのプレーヤーが詰めかける人気スポットに。この影響で周辺の違法駐車などが問題化。周辺住民から通報を受けた府警東山署が警察官を出動させる事態になっている。
隣接する八坂神社(同)も人気スポットだが、神社の担当者は「ポケストップの削除申請をする」と打ち明ける。
ポケモンGOの配信後、境内では大きなトラブルは確認されていないが、「こちらからお願いしているわけではない。そもそも宗教施設としてそぐわない」という。
「ふさわしくない」
浄土真宗本願寺派の本山・西本願寺(同市下京区)は7月26日、境内でのプレーを禁じ、3カ国語で周知する看板を設置した。「信仰の場であり、ふさわしくない」というのが主な理由だ。
平安神宮(同市左京区)も、削除申請まではしないとしながらも「参拝に来る人を優先したい」とポケモンGOのプレーを禁止する張り紙を24日に掲示した。
宗教施設ではないが、二条城(同市中京区)や海上自衛隊舞鶴地方総監部(京都府舞鶴市)なども同様の対応を取っている。
具体的な対応をとる予定はないとしている清水寺(京都市東山区)や真宗大谷派の本山・東本願寺(同市下京区)も、「節度を持った利用を」と求める姿勢は変わらない。
恐山、法隆寺、出雲大社も
全国的にも、入場者へのポケモンGOの利用自粛や事業者への削除申請を出すケースが目立っている。
出雲大社(島根県出雲市)や日本三大霊場の一つとして知られる恐山(青森県むつ市)、法隆寺(奈良県斑鳩町)、平和記念公園(広島市中区)では、施設内でのポケモンGOの利用を禁止している。
また、JRなど全国の鉄道事業者23社と日本地下鉄協会は利用客の安全確保という観点から施設内でのキャラクターを出現させないよう事業者に要請。最高裁が全国の裁判所をゲームのアイテムが入手できる場所から除外するよう求めた。
「仏様に手を合わせてくれるなら…」
一方で、ポケモンGOのプレーヤーを歓迎する寺院もある。京都府福知山市の海眼寺がその一つだ。
海眼寺はゲーム上ではジムに設定されており、配信当日から近所の子供らがプレーしていたという。それを見た住職の芝原三裕さん(36)が子供たちのためにと、携帯電話用の充電器を設置。配信直後のブログには屋外トイレの利用も認めると表明している。
充電器は、もともと災害用に常備していたものだったといい、「不特定多数へのスマホ充電の提供は災害訓練の一環」という。
芝原さんは「もともと常に開放しているが、観光客や参拝者が多い場所でないということもあってできたこと」と小規模施設だったからこその対応と強調した上で、こう話した。
「訪れた人の何人かが仏様に手を合わせてくれるなら」
ポケモンの巣を探して…
ポケモンGOをめぐって気になるのはやはり事故やトラブル。京都府内でも22日の配信当日からトラブルが相次ぐ。目立つのは、車やバイクを運転しながらゲームをする道交法違反(携帯電話使用)のケースだ。
22日午後11時55分ごろ、京都府亀岡市の国道で、スマートフォンを持ったままミニバイクで蛇行運転をしていた同市内の男子学生(22)を見つけ、反則切符を切った。
京都府警によると、男子学生は「ポケモンを探しながら走っていた」と説明。持っていたスマホには、ポケモンGOのゲームの画面が表示されていた。翌23日午後には、京都市北区でスマホを持ってバイクを運転していたとして、府警は少年に対し反則切符を切った。少年も「ポケモンGOをしていた」と話したという。それ以降も同様の道交法違反が相次いでいる。
府警は「スマホを使いながらの運転は重大事故に直結する行為。絶対にしないように」とコメント。「歩きスマホ」も含め、危険な利用はしないように呼びかけている。
騒動が過熱するあまり、警察に異例の問い合わせもあった。25日午後6時ごろ、伏見署に若い男性の声で「警察署にポケモンがいると聞いた。特に留置場にいるらしいが、行ってもいいですか」との電話があり、署員が「ポケモン目的で入ることは無理」と答えると電話は切れたという。
26日には、一緒にポケモンGOをするため女子高生を深夜に連れ回したとして、府警が府青少年健全育成条例違反(深夜外出の制限)の疑いで、京都市西京区の飲食店アルバイトの女性(21)を摘発したと発表した。
女性が連れ回した場所はいずれも「珍しいポケモンがよく出る」とネット上で話題になっていた場所だった。府警は女性を書類送検する方針だ。
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