鈴木会長「情報技術革新に不安」 豊田社長「新たな未来切り開く」

トヨタ・スズキ会見(1)
業務提携の検討開始をうけ会見するトヨタ自動車の豊田章男社長とスズキの鈴木修会長(右)=12日、東京都文京区(桐山弘太撮影)

 トヨタとスズキによる業務提携の検討開始に関する発表会見は、トヨタの豊田章男社長とスズキの鈴木修会長が出席し、12日午後6時半から東京都文京区のトヨタ東京本社で開かれた。

 鈴木修会長「これまでも独立企業としてやっていく考えを示してきたが、スズキは国内では軽自動車中心、海外ではインド中心の会社であり、情報技術の革新が著しいことに不安を感じていた」

 「こうした悩みを、これまでも(豊田)章一郎(トヨタ)名誉会長に聞いてもらっていたが、つい最近、9月だったと思うが、具体的に『トヨタの協力を得られないか』と思い切って相談したところ、『協力に向けて協議だけは進めても良いのでは』との返事を頂いた。つい先日(豊田)章男社長にも直接持ちかけ、『協議してみよう』となった次第だ。スズキの将来に向けてしっかりした協議に臨む覚悟だ」

 豊田章男社長「コネクテッドなどの情報技術を中心に、自動車産業を巡る技術競争は大きく変化している。地球環境やエネルギー、安心・安全はもちろん先進的な技術が求められており、個別に技術開発するのは無理がある。標準化に向けた協調など、他社との連携が重要になっている」

 「ダイハツと提携した際も『トヨタは協業が苦手な会社』だと申し上げたが、生き抜くためには変化に対応する力が必要であり、今のトヨタが乗り越えなくてはならない課題だと思っている。将来の水素社会への取り組みや人工知能の取り組みも進めており、これらの分野では他社とも協力して開発している。スズキさんからは『情報技術など先進技術(での協力)を』と率直なご相談を頂いたので、まず両社の関係で解決するために業務提携を協議することになった。自動車産業の発展に向け、同じ志を持つ仲間作りに役立つのなら、常にオープンな姿勢で取り組みたい」

 「子会社のダイハツには新興国での根幹を担ってもらい、スズキさんとは(今後の)法規制もにらんで協議することになる。今ここに、鈴木会長と一緒に並んでいることに感慨を覚える。ともに遠州を発祥の地とした企業であり、深い縁を感じる。協力し合うことで自動車産業の新たな未来を切り開くことになればいい」