アサヒ、カゴメとの資本関係を解消 出資10%分の株式はTOBですべて売却へ
アサヒグループホールディングス(HD)は2日、カゴメとの資本・業務提携を解消すると発表した。アサヒはカゴメが実施する株式公開買い付け(TOB)に応募し、全株式を売却する。ただ、商品開発や共同販促などの協力関係は今後も継続する。
アサヒはカゴメと平成19年に資本業務提携を結び、筆頭株主で株式の約10%を保有している。今回のTOBの1株当たりの売却価格は2461円。売却額は約246億円となる。買い付け期間は、11月4日から12月2日まで。
また、今回のTOBにはカゴメの5.9%の株式を保有する包装資材のダイナパックも応募する予定で、一部を売却する。
今回の資本業務提携の解消は、アサヒがカゴメに打診した。アサヒは出資する中国食品大手の頂新HDの業績低迷で、平成28年7~9月期連結決算で投資有価証券評価損として約371億円の特別損失を計上している。カゴメ株の売却で損失を相殺する。
同日アサヒが2日発表した28年1~9月期連結決算は最終利益が前年同期比47.8%減の360億円だった。売上高が0.5%増の1兆3655億円で、営業利益は9.7%増の1026億円だった。
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