東芝復活へ構造改革強化 9月中間黒字転換も経営不安 テレビなど追加リストラ
東芝は11日、赤字が続くテレビなど一部の事業で追加リストラを今年度内に実施する方針を示した。主力の半導体事業が好調で、2017年3月期は黒字転換を見込むが、構造改革を強化し、全事業の黒字化を目指す。
半導体など好調
同日発表した16年9月中間連結決算は、営業損益が967億円の黒字(前期は891億円の赤字)に転換した。中間期として営業黒字は2年ぶり。中国のスマートフォンメーカー向け記憶用半導体などが想定以上に好調だったのが大きな要因だ。
最終利益は、白物家電事業の売却益などを計上したことなどから、前期比約3倍の1153億円。売上高はパソコン事業縮小の影響などで4.3%減の2兆5789億円だった。
会見した平田政善最高財務責任者(CFO)は赤字が続くテレビや電力部門の配電関連などについて「構造改革を行い、収益回復を目指す」と述べた。海外に続き、国内からもテレビ生産から撤退する案についても「あらゆることを想定している」と述べた。
17年3月期は、営業損益が1800億円の黒字(前期は7087億円の赤字)、最終損益は1450億円の黒字(同4600億円の赤字)を見込む。
市場信認には時間
中間期として2年ぶりに営業黒字を確保した東芝だが、経営には依然として不安が残る。
財務の健全性を示す株主資本比率は9月末で7.5%と、半年前に比べて1.4ポイントの改善にとどまった。危険水域とされる1桁台を抜け出し「18年度に10%」とする目標にはほど遠く、財務体質の強化は急務だ。
事業面では、半導体への依存が一層鮮明になっている。967億円の営業利益のうち、半導体などの「ストレージ&デバイスソリューション」は783億円を占めた。これに対し、半導体とともに経営の屋台骨を担う原子力などの「エネルギーシステムソリューション」は、96億円にとどまった。合理化が遅れるテレビ事業は、105億円の赤字だった。
好調な半導体も、主力商品のフラッシュメモリーでは、韓国サムスン電子が技術的に先行するほか、中国勢の追い上げも激しい。もともと半導体は価格変動に左右されやすく、過度の依存は新たな経営の不安定要因となりかねない。
同社は不正会計発覚を受けて、東京証券取引所から「特設注意銘柄」に指定されている。指定解除に向けた審査の結論が出るのは年明け以降になる見通しで、市場から信認を得るまでには時間がかかりそうだ。
今後は「不採算事業を中心に構造改革を推し進め、体質改善に取り組む」(平田CFO)として、600億円の費用を投じる方針。復活を遂げるには、徹底した改革が欠かせない。
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この日は、福岡市の子会社で、営業担当の従業員が注文書などを偽造して5億2000万円の売り上げを不正計上していたことも発表。平田CFOは「誠に遺憾だ。内部管理体制を強化していく」と説明した。
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