進むネット化、IoT家電続々 コーヒーマシンで見守り、掃除ロボ遠隔操作

 
子供をあやしながら床拭きロボットに掃除を任せる高橋みずきさん=東京都内

 さまざまな機器をインターネットにつなぐ「モノのインターネット(IoT)」が、身近な家電製品に広がっている。コーヒーマシンに通信機能を付けて高齢の親の「見守り」に活用したり、お掃除ロボットを外出先から操作できるようにしたりするなどメーカーが工夫。血圧計のデータをスマートフォンのアプリに蓄積し、健康管理に役立てる動きも進んでいる。

 離れた家族も安心

 ネスレ日本が10月に発売したコーヒーマシン「ネスカフェ ゴールドブレンド バリスタ i(アイ)」は、通信機能が付いていて無料の専用アプリを使ってスマホで操作できる。お湯に溶ける粒状コーヒーのカートリッジをセットし、カプチーノやエスプレッソなど5種類のメニューを、自分好みの濃さや泡立ちで作ることができる。さらに、アプリを使って家族や友人同士が「友達リスト」に登録すれば、離れていても誰がいつコーヒーを飲んだか分かる。

 発売直後に購入した東京都内の会社員、平尾修一さん(33)は、毎朝お気に入りのブラックコーヒーを飲んでいる。「大阪に両親が住んでいるので、毎日決まった時間に飲んでいるのが分かれば安心。プレゼントしようかな」と話す。

 マシンの価格は7980~8980円。通信機能がなかった前モデルと同価格に据え置き、売れ行きは大幅増という。飲料事業本部の島川基部長は「毎日使うコーヒーマシンは見守り機能とつなげやすい。ネスカフェブランドになじみが深い高齢層に顧客を広げていきたい」と期待する。

 今年4月に長男を出産し、育児休業中の東京都内の会社員、高橋みずきさん(36)は、8月発売の米アイロボット製床拭きロボット「ブラーバ ジェット240」と、ロボット掃除機の最新モデル「ルンバ960」を購入した。スイッチを入れて外出した後、掃除が終わると自動的に停止する。

 ともにスマホの専用アプリで家の外から操作できる。子供を連れて買い物などに出かける間に使うことが多い高橋さんは「子供の支度に気を取られ、うっかりスイッチを押すのを忘れても安心」と話す。

 公式オンラインストア価格は「ブラーバ ジェット」が3万2270円、「ルンバ960」が9万7070円。日本総代理店セールス・オンデマンドの担当者は「比較的値段が安い床拭きロボットで効果を確認し、ロボット掃除機も購入するお客さんが多い」としている。

 血圧計のデータ蓄積

 健康分野で取り組みを進めているのがオムロンヘルスケア。スマホ用アプリ「オムロンコネクト」に対応する血圧計を11月に発売。日々の血圧、脈拍をスマホに転送してデータを蓄積する。さらに他社の6種類の健康管理アプリともつながり、それぞれのアプリの機能を使ってデータを分析することができる。

 今後、体重体組成計、活動量計など接続できる機器を増やし提携アプリも広げていく方針。藤本幸一国内事業統括担当部長は「当社の測定機器から広くデータを提供できるようにして、IoTによる健康管理に貢献したい」と話している。