岡村製作所社長・中村雅行さん(65)

2017成長への展望

 ■オフィス変化に合わせた提案に注力

 --オフィス家具をめぐる市場環境は

 「世の中の変わり目は新しいことが受け入れられる時期で、ビジネスチャンスでもある。その意味で2017年はとても面白い年になると思う。働き方改革に注目が集まっているからだ。当社は『スイフト』という電動で上下に昇降するデスクを販売している。立って仕事をできるのが売り物で、一昨年あたりに『他社と違うことに取り組みたい』と考える経営者が飛びついた結果、座り続けるのに比べ発想力も豊かになるとの評判が広まり、『これはよさそうだ』と続く人が増えている。ここまでくるとさらに加速するのは必至。一般的なデスクを捨てて、昇降型に乗り換える動きが活発化するとみている。一方、20年の東京五輪に向け都心部では再開発が活発に行われ、大型オフィスも続々と誕生している。これも追い風だ」

 --デスク以外でも、働き方改革を象徴するような商品が相次いでいる

 「プロジェクトを進めるに当たっては、いろいろな部門を渡り歩いて話をまとめるといった手法に代わり、関係する社員が1カ所にパッと集まり効率よく議論を進める形が一般的になった。オフィスは思考する場になりつつあり、職場が大きく変化を遂げる可能性がある。一連の動きに対応するには、今までの家具では対応が難しい。このため『ソファに座って仕事をしましょう』といった感覚の、リビングのようなオフィスの提案にも力を入れている。パソコンをはじめとしたOA機器が台頭した頃にオフィス環境は激変したが、現在の方がその度合いは大きい」

 --他の事業分野の見通しは

 「物流機器市場については潜在力が大きい。電子商取引(EC)市場の活性化によって物流センターの建設が活発化しているが、そこで働く人が不足しているため自動化投資に対するニーズが高まっているからだ。これまでは自社開発で取り組んできたが、現在力を入れているのはジャングルジムのような形をした製品など、世界中から特徴あるものを集めて提案すること。他社にはない手法なので、さらに販売数量を伸ばして競争力を高めていきたい」

 --海外事業の方向性は

 「現地法人を含めると売上高は100億円を超え、全社的に占める割合は5%程度になってきた。次の目標は10%で、将来的には20%まで拡大したい。東南アジアを中心に現地法人化に力を入れ、ディーラーの育成を推進。一本一本の幹を太くすることが必要だ」

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【プロフィル】中村雅行

 なかむら・まさゆき 早大理工卒。1973年岡村製作所入社。96年取締役。常務、専務を経て、2012年6月から現職。東京都出身。