三菱商事、資源急回復で伊藤忠から首位奪還へ 大手商社、通期業績を相次ぎ上方修正

 
大手商社の今期最終利益の見通し

 大手商社7社の2016年4~12月期連結決算が8日、出そろった。原料炭や鉄鉱石価格の上昇やコスト削減効果で三菱商事、三井物産、丸紅、豊田通商の4社が17年3月期の通期最終利益見通しを上方修正した。

 三菱商事は通期の最終利益を従来予想から1100億円増の4400億円に上方修正し、16年3月期の最終赤字(赤字額は1493億円)から大幅に改善する。前期決算で伊藤忠商事に最終利益首位の座を明け渡したが、奪還する見通しとなった。

 伊藤忠商事は食料など非資源が好調で3500億円の通期予想は据え置いたが、過去最高益を見込む。

 同日決算発表した三井物産も鉄鉱石価格の回復などで通期の最終利益予想を従来予想から800億円増の3000億円に上方修正した。前期の834億円の最終赤字から急回復する。

 丸紅も通期の見通しを100億円増の1400億円に、豊田通商も150億円増の850億円にそれぞれ上方修正した。

 4~12月期は、三菱商事がオーストラリアの原料炭事業だけで1000億円超を稼ぎ、北欧のサケ養殖事業も好調だった。伊藤忠商事は米青果物大手が好調で食料の大幅増益や資本参加した中国中信(CITIC)グループの取り込み利益など非資源が貢献した。

 一方、丸紅は権益を保有するメキシコ湾の石油ガス田で、住友商事もチリのシエラゴルダ銅鉱山で減損損失を計上した。

 同日会見した三井物産の松原圭吾常務執行役員は来期以降について、トランプ米大統領が保護主義的な経済政策を掲げていることから「不透明感が強まっている。世界経済のためにならない」と警戒感をにじませた。